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夢二郷土美術館の看板ネコ「黒の助」 執務室完成に「お昼寝部屋かな?!」

野口 博之

野口 博之

2017.12.28 06:00
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大正ロマンの美人画を描いた画家の竹久夢二の作品を展示する岡山市内の「夢二郷土美術館」で、看板ネコ「黒の助」の執務室が完成し、話題になっている。

三角屋根の小さなタンスのような執務室に、小ぶりのベッドや遊ぶための段2つが備え付けてある。黒の助が段の1つにちょこんと乗ると、まるでおしゃれな飾り棚のようだ。

「クロノ助の仕事っぷりも見たいぞ!」

夢二郷土美術館は、2017年12月19日にリニューアルオープンし、展示室を4室から6室に増やすなどして回遊性を高めた。うち第5展示室に黒の助の執務室ができて、早くも来場者の人気を集めている。

看板ネコ「黒の助」と完成した執務室(写真は、夢二郷土美術館提供)
看板ネコ「黒の助」と完成した執務室(写真は、夢二郷土美術館提供)

黒の助は、奇しくも夢二の命日となる16年9月1日の朝、信号待ち中だった車の左後輪にしがみついているところを出勤中の職員が見つけ、とっさに救い出された。首輪がなく飼い主が分からない状態のまま、美術館に連れて帰ると、中庭に住み着いた。夢二の絵に登場する黒ネコにそっくりなため、夢二の生誕日の9月16日に館長が美術館に迎えることを決めた。

夢二の長男の虹之助(こうのすけ)にちなんで名づけられ、12月24日に「お庭番」に任命された。夢二の黒ネコと同じように、赤いリボンを首に着けているほか、社員章代わりのメダルも下げている。

黒の助は今後、週2、3回「気まぐれ出勤」で美術館に現れ、来館者をもてなす「執務」をこなす。それ以外は、館長代理の小嶋ひろみさんと家族が自宅で世話を続けている

看板ネコとして、黒の助のインスタグラムも開設されており、そのコメントなどには、ファンらから執務室完成に当たってのメッセージが寄せられた。

「まだまだ寒い日が続くから、ステキな執務室つくってもらってホントに良かったねー黑の助くん」
「お庭番だからお昼寝部屋かな?!」
「クロノ助の仕事っぷりも見たいぞ!」

来館者と写真を撮るなど、執務で愛嬌振りまく

黒の助の執務室について、館長代理の小嶋ひろみさんは12月27日、Jタウンネットの取材にこう説明した。

「お客さまを招いて、竹久夢二の世界を伝えるきっかけを作ることができたらと思っています。黒の助と写真を撮るなど、リラックスしながら夢二の世界をぜひ体感してほしいですね」

それまでは、温室を改造した執務室を使っていたが、今回は、JR九州のクルーズトレイン「ななつ星」も手掛けたデザイナーの水戸岡鋭治さんが、執務室も含めてリニューアルを担当した。

執務室は木製で、高さ165センチ、幅80センチ、奥行き53センチある。屋根の前に「黒の助」と印字され、両側面などには夢二がデザインしたイチゴの絵があしらわれている。黒の助はここで、段を上って来館者と写真を撮ったり、ベッドで居眠りをしたりして、人懐っこい性格で愛嬌を振りまいている。

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