秋祭りの神楽殿で少女らがバレエ! めずらしい奉納の理由を神社関係者に聞いた
実は10年以上前からやっています
取材に応じてくれたのは、久我山稲荷神社の宮世話人をしている小作力勇さん。バレエの奉納は、10年以上前からやっていることだと話した。
「久我山稲荷神社では、夏と秋の年2回祭りが行われます。神楽殿では、夏祭りのときはお神楽と演芸、秋祭りでは演芸とカラオケを行っています。15年ほど前までは、演芸の時間は日本舞踊をしていましたが、高齢化して参加が難しくなってきました。ちょうどその頃、地元のバレエ教室の子どもたちが、練習の成果を披露する場があまりないという声があり、それなら神楽殿で披露してはどうかと、自然発生的に行うことになったんです」
小作さんは、久我山稲荷神社の場合、神楽殿で行う演芸には特に決まりはなく、地元の人たちの「自分も出たい!」という要望に応えてきたと言い、クラシックバレエのほかにもチアガールやキッズダンス、空手などの奉納もあると教えてくれた。
「18時30分から21時までの間に、バレエの子どもたちは70人、チアガールも70人は参加しました。観客も当日用意した椅子100脚では足りず、終始、立ち見が多かったですね。久我山稲荷神社は、関係者の連携がよく、地元住民との団結力も強いと思います。祭の演芸に出たいという声はほかにもいただいていますが、時間が足りなくて......」
かつては、神輿の担ぎ手がいなくて困った時期もあったというが、子どもたちの奉納の効果もあってか、現在は賑わいを取り戻しているという。
「地域の人たちは皆、祭りを楽しみにしていますから、来年も演芸は行う予定です」と小作さん。めずらしい奉納の理由を問い合わせてみたら、神社と地元住民とのいい関係があって、祭がつなぐ地域の輪が感じられた。
![久我山稲荷神社(Kamemaru2000さん撮影、Wikimedia Commonsより)](https://cdn.j-town.net/images/2017/town/town20171013131443.jpg)