「群馬産レタス10円」　目を疑った記者が、スーパーに「激安のわけ」を聞いてみた

神奈川県鎌倉市内のスーパーで、群馬産のレタスが2017年9月27日夕現在、1個10円で販売されている。

偶然この光景に出くわしたJタウンネット記者。通常は安くても100円前後だが、なぜこんなに格安なのか店に話を聞いた。

「青果市場で在庫がたまっていた」

このスーパーは、「やまか」鎌倉店だ。やまかは、神奈川県内で計15店を展開している。

Jタウンネットの記者が26日、鎌倉店を訪れると、入口近くの野菜売り場にレタスが数十個も積まれ、その価格表示に目を疑った。ケタが違っていたからだ。そこでは、レタスが10円、税込でも11円で販売されていた。

レタスなどの野菜は、長雨の影響で9月上旬ぐらいには、一時価格が高騰した。その後、値崩れを起こし、大手スーパー「ダイエー」が23、24日に野菜を最大で3割安くするセールを行っていた。やまか鎌倉店でも、キュウリが27日夕現在は29円（税抜）と、通常より安くなってはいる。

それにしても、なぜレタスだけが破格の値段になったのだろうか。

鎌倉店の店長に27日、Jタウンネットが取材すると、店長は、こう説明した。

「店の青果担当者からは、藤沢市内の青果市場で在庫がたまっていたので、安く譲ってもらったと聞いています。店では、レタスはよく売れていて、普段買わない人も買っているようです。1人で2、3個買う人もいましたね」

「安売り競争ではなく、お客に喜んでもらうため」

ただ、野菜を巡っては、愛知県内のスーパー2社が安売り競争を過熱させて、レタスなど6、7品目を1円で販売し、公正取引委員会が9月21日に独占禁止法違反（不当廉売）に当たる可能性があると警告したばかりだ。2社は、仕入れ値を大幅に下回る価格でレタスなどを売っていたという。

やまか鎌倉店にこの点を聞くと、レタスの仕入れ値は10円より安かったとし、公取が何か言って来ていることはないとした。店長は、「ほかのスーパーと安売り競争をしているわけではなく、お客さまに喜んでいただけるように安くしています」と話している。来店者数についても、普段と変わらないという。