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名古屋で発見!ギターアンプ風自販機に込められた、音楽スタジオのこだわり

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2017.05.17 11:00
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ミュージシャンは、ここで立ち止まらずにいられない――。名古屋市の街中に、そんな自動販売機がある。

小銭を投入して目を閉じると、聞こえてこないか、ジミ・ヘンドリックスの「Purple Haze」が......。

ツイッターで明智惟任鯱蜜柑コージー(@kozyxride)さんから提供
ツイッターで明智惟任鯱蜜柑コージー(@kozyxride)さんから提供

この自動販売機は、名古屋市天白区の音楽スタジオ「ZERO studio(ゼロ スタジオ)」の前にある。自販機のデザインは、イギリスのメーカー「マーシャル」のギター用アンプ「JCM800」。1981年の発売後、有名ミュージシャンたちにこぞって使用され、80年代のロックシーンを彩った。では、なぜこのデザインになったのか――。

設置されたのは2012年9月

「ZERO studio」の運営を手がけるのは、音響機材のレンタルや楽曲制作などを行う「G-SENSE MUSIC」の代表・野田陽一さん。Jタウンネット記者が話を聞いてみると、あの自販機が設置されたのは、2012年9月だったと言う。

「知り合い所帯で『自販機を買ってくれ』と話がありました。ゼロスタジオの名前を入れて買うことにしましたが、何か工夫をこらしたい。スタジオの扉には既に、ギターの絵を描いていたので、空間演出でアンプ3段積みというのはどうだろうか、と。8、90年代、あれが流行っていたのですよ」(野田さん)

同スタジオのフェイスブックには当時、

「なんとスタジオ前にマーシャル3段積みスタックアンプ型の自動販売機が登場!音楽スタジオならではの細部まで作り込まれたデザインをぜひ一度ご覧にお越しください!」

と書かれている。

この自販機がネットで話題となったのは、5月10日(2017年)。通りすがりの投稿者がツイッターに自販機の写真をアップし、「リツイート」1万3600、「いいね」3万760(15日時点)の反響を呼んだ。

このツイートに対して、音楽ファンは続々と反応している。

こうした声のほか、「JCM800」の機種に注目するコメントも。

元ギタリストでもある野田さんは「JCM800」について、ギターアンプに疎い記者に教えてくれた。出力端子の数によって、アンプは1チャンネル、2チャンネルなどと呼ばれ、自販機の絵柄には1チャンネルが使われているのだという。

「『JCM800』の2チャンネルは、生産台数が少ないため、レア物として有名で、実は、うちのスタジオには2チャンネルも置いてあります。ただ、マニアックすぎるということで、自販機には使わなかったのです」(野田さん)

野田さんは写真で、2チャンネルのアンプも見せてくれた。

「JCM800」(野田さんから提供)
「JCM800」(野田さんから提供)

自販機が設置されて、もうすぐ5年。物珍しさからガチャガチャと触る子どもたちの姿が、今でも後を絶たないという。

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