使い捨て「じゃない」昔ながらのハクキンカイロが、世界から愛される理由
ヨーロッパでも大人気
大正から昭和にかけて広く使われていたハクキンカイロだが、ロッテが「ホカロン」を発売した1978年頃から使い捨てカイロが使われるようになり、次第にカイロといえば使い捨てカイロを指すようになった。それでも変わらずハクキンカイロを愛用する人、使い捨てカイロに転向したが再び戻ってくる人など、平成の今でも大勢の愛用者がいる。
ハクキンカイロの特徴は何といっても、高温のパワーとエコな点だ。繁忙期の冬には注文が殺到し、的場社長は
「ネットでの販売量も増えており、生産に手が回らず欠品でご迷惑おかけした」
と嬉しい悲鳴。昔からの根強いファンも多いが、「ゴミにならず何回も使用できる」といったことに魅力を感じて使い始める若い人も多いという。
こうした動きは日本だけでなく、世界でも盛んだ。環境への意識が高いヨーロッパでは特に人気が高い。「触媒に使うプラチナの処理技術やノウハウは他社では真似できない」ことから、海外への輸出が6割を占めるという。
「ファンの方の中には、メカニックな趣味を持つ人やコレクションをする男性が多いです」
というように、インターネット上ではハクキンカイロを「男のロマン」と称する人も多い。
手軽さでは使い捨てカイロに勝てないけど、トータル的にはハクキンカイロの勝利なのだ。何十年も前から変わらぬ技術ってロマンがあってかっこいいし。つーかロマンよロマン。
— ily (@ily1470) 2016年11月24日
使い方は思いのほか簡単。カイロ内にベンジンを注入し、プラチナ触媒を火で温めるだけ。低温での燃焼なので窒素酸化物(NOX)の発生の心配もない。
「寒冷地域では高温のパワーを発しますし、女性の冷え症にもいいですよ」
とのこと。
立春を迎えてもまだまだ寒い日が続く2月。ハクキンカイロの発熱パワーとロマンで心身共に暖まってみてはいかがだろう。