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使い捨て「じゃない」昔ながらのハクキンカイロが、世界から愛される理由

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2017.02.13 06:00
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使い捨てカイロの約13倍の熱量を誇る、「ハクキンカイロ」をご存知だろうか。90年以上も前に誕生した昔ながらの逸品で、いま再び注目を集めている。

ハクキンカイロ(画像提供:ハクキンカイロ)
ハクキンカイロ(画像提供:ハクキンカイロ)

ハクキンカイロは、ベンジン(炭化水素)の気化ガスと白金(プラチナ)の触媒作用によって発生する熱を利用して暖を取る。25ccのベンジンで最大約24時間保温できるほど熱量消費はごくわずかで、注油することで繰り返し使用できるので地球環境にも優しい。

1923(大正12)年に日本で誕生し、今なお愛好者が多い。使い捨てカイロの登場後に生まれた若者たちの間でも人気を得ているという。Jタウンネット編集部は2017年2月8日、ハクキンカイロ(大阪府大阪市)の的場恒夫社長に世代を超えて愛される理由を尋ねた。

ヨーロッパでも大人気

大正から昭和にかけて広く使われていたハクキンカイロだが、ロッテが「ホカロン」を発売した1978年頃から使い捨てカイロが使われるようになり、次第にカイロといえば使い捨てカイロを指すようになった。それでも変わらずハクキンカイロを愛用する人、使い捨てカイロに転向したが再び戻ってくる人など、平成の今でも大勢の愛用者がいる。

ハクキンカイロの特徴は何といっても、高温のパワーとエコな点だ。繁忙期の冬には注文が殺到し、的場社長は

「ネットでの販売量も増えており、生産に手が回らず欠品でご迷惑おかけした」

と嬉しい悲鳴。昔からの根強いファンも多いが、「ゴミにならず何回も使用できる」といったことに魅力を感じて使い始める若い人も多いという。

こうした動きは日本だけでなく、世界でも盛んだ。環境への意識が高いヨーロッパでは特に人気が高い。「触媒に使うプラチナの処理技術やノウハウは他社では真似できない」ことから、海外への輸出が6割を占めるという。

「ハクキンカイロ STANDARD」(画像提供:ハクキンカイロ)
「ハクキンカイロ STANDARD」(画像提供:ハクキンカイロ)

「ファンの方の中には、メカニックな趣味を持つ人やコレクションをする男性が多いです」

というように、インターネット上ではハクキンカイロを「男のロマン」と称する人も多い。

使い方は思いのほか簡単。カイロ内にベンジンを注入し、プラチナ触媒を火で温めるだけ。低温での燃焼なので窒素酸化物(NOX)の発生の心配もない。

「寒冷地域では高温のパワーを発しますし、女性の冷え症にもいいですよ」

とのこと。

立春を迎えてもまだまだ寒い日が続く2月。ハクキンカイロの発熱パワーとロマンで心身共に暖まってみてはいかがだろう。

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