「カイロを揉む」、実は逆効果のNG行動! 早く温かくしたければ...
2017.02.05 11:00
「貼るタイプ」の登場が転換期
カイロが使われ始めた1978年頃は、「揉むタイプ」のものが主流だった。ところが1988年、「貼るタイプ」のカイロに酸素を取り込む特殊な素材が用いられたことで、「揉まないタイプ」が誕生した。貼るタイプは揉むと中身の粉が片寄ってしまうためだ。
その後、貼るタイプの酸素を取り込む技術を活かし、貼らないタイプも揉まずに発熱する仕組みにシフト。桐灰化学(大阪府大阪市)は、
「よく揉んだから早く暖まるということはありません。外袋から出して数回振るだけで十分です。カイロ本体は、そのままでは空気を通さない特殊フィルムなので片面あるいは両面に空気を取り込むためのミシン目が開けられています。その微孔から少しずつ空気が入るようになっているのですが、目詰まりを起こしてかえって発熱しなくなってしまうことがあります」
という。アイリス・ファインプロダクツ(宮城県仙台市)も、
「貼れないタイプは、中身を包む袋に酸素を取り込むための穴が開いています。そのため、強く振ったり、力をこめてもんでしまうと目詰まりを起こし、鉄粉と酸素が反応しにくくなるため、十分な温度が得られなくなってしまいます」
としている。
正しい使い方をすることで、以前よりも暖かさを得られるようになるかもしれない。振ってもなかなか暖かくならないときは、熱を逃がさないようにポケットに入れたり布で包んだりするといいだろう。