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おそ松さん、Splatoon、ロマサガ... 佐賀県はなぜ、話題のコラボを企画できるのか? 仕掛け人は4人の県職員だった!【インタビュー】

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2016.07.23 11:00
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佐賀の魅力を都市部で話題にすることで、地元へフィードバック

アニメやゲームだけではなく、宝島社や森永製菓などともコラボした

アニメやゲームだけではなく、宝島社や森永製菓などともコラボした

金子「佐賀県の魅力ある地域資源を広めるためにどうすればいいか、というところからスタートしました。県内50の団体や事業者からヒアリングし、ディスカッションを重ね、ゆるキャラや動画作成などさまざまな案が挙がった中から、まず都市部への情報発信を積極的に仕掛けていこうとプロジェクトがスタートしました」

岩本「佐賀県はアンテナショップというものを持ってないんです。北海道や沖縄のように有名ではないので、いかに『知られていない』を『知られる』ようにしていくかを考えています」

これまで実現したコラボ先は、爆発的な人気を集めるアニメ「おそ松さん」や世界中で熱狂的ファンを持つ任天堂のゲーム「Splatoon」など、どの自治体や企業も喉から手が出るほどコラボしたいコンテンツばかり。これは代理店や仕掛け人による大掛かりなプロジェクトの臭いがするが......。

金子「いえいえ、すべて私たちプロジェクトチームの4名で毎朝の会議で、今これがおもしろい、これが流行っているなどネタを探し、先方に持ちかけ、どんなことができるかを決めているんですよ。メンバーには、"話題になる企画を!"と千本ノックのようにハッパをかけています」

岩本「企画によって異なりますが、私たちからお話を持ちかける企画が多いですね」

これまで10を超えるコラボ企画を展開してきた「サガプライズ!」だが、大きなターニングポイントになった企画があるという。

金子「2013年に実現した、スクウェア・エニックスと組んだ『Romancing 佐賀』ですね。これはスクエニさんから持ちかけられた企画でしたが、県の職員にとってゲーム会社というものは縁遠い存在ですし、どんなことができるかわからない。実質的な動き出しまで半年くらい準備期間がかかりました。まず第1弾として『サガ』シリーズのイラストレーターである小林智美さんに直接有田の窯元に出向いてもらい絵付けをした直筆の大皿の展示や、キャラクターが描かれた有田焼の販売などのイベントを東京で実施。大盛況を受けて、その後、今度は佐賀で『Romancing 佐賀2』の開催となりました。この夏には『Romancing 佐賀3』として、佐賀県立美術館で展覧会なども行われます。2以降は、私たちの手を離れ、地元の県の観光課が自主的に主導した企画で、サガン鳥栖にJR九州など地元企業も巻き込んで成功できたことも非常に有意義に感じています。いろいろな企業との関わりの中で生まれた人脈を佐賀にフィードバックできた点も企画の意義がありました」

これまで順調に展開してきているように思える「サガプライズ!」だが、中には実現に至らなかった企画もあるという。

金子「コラボ先と対等な関係でプロジェクトを進められるという点と、佐賀となんらかの関わり、ストーリーがあるという点はこのプロジェクトの必須事項。『サガ』繋がりの『Romancing 佐賀』、呼子名物の『イカ』繋がりの『Splatoon』、唐津の『松』繋がりの『おそ松さん』と、中には強引に思われるものもあるかもしれませんが(笑)、佐賀でやる意味があるものをやっていくというルールだけは守っています。後は、とにかく都市部で話題になること。都市部で話題になれば、その話題ぶりは佐賀にも伝わりますし、獲得したファンが佐賀を訪れることで、外貨獲得にも繋がる。そうして、課題や手法を地元にフィードバックしていくサイクルを作っていくのが、私たちのプロジェクトの使命です」

「Splatoon」「おそ松さん」という最先端コンテンツと絶妙なタイミングでコラボ
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