ブドウ農家はカナダ人! 移住者を就農支援する世羅町の試み
空いた農地を活用
2人の出会いは8年前、旅行で広島を訪れたラピアさんを、幸恵さんがボランティアとして観光案内したのがきっかけです。それから3年の交際を経て、結婚することになりました。日本で一緒に居ながら仕事をしたいという幸恵さんの希望で、日本にやってきたラピアさん。日本に住むなら、ブドウ農家をしたいと言っていたといいます。
農業経験のない二人は、広島県や近県の市町村に、受け入れについて問い合わせたといいます。その当時、世羅町だけが、新規就農者のサポートをしているのでぜひ来てくださいと声をかけてくれたそうです。
6月末時点で約1万7000人と、人口減少が深刻化している世羅町。町は人口を維持しようと、さまざまな取り組みをおこなっています。その1つが、強みの農業を生かして人を呼び込む、新規就農者へのサポート制度。農家の高齢化によって増える空き農地を、新たに利用してもらおうということです。
農業研修制度は1年から2年で、農家で技術を学ぶほか、独立の際には農業機械の購入などの助成もあるといいます。2011年度の制度開始以来、ラピアさんら19人が研修を終え、13人が農業に就いたそうです。