一杯180円! 激安「びっくりラーメン」って覚えてる?
吉野家が人気ラーメン店「せたが屋」との資本業務提携を発表した。「吉野家がラーメン参入」と話題になっているが、実はかつて吉野家はラーメン店を手掛けていたことがある。その名は「びっくりラーメン」。1杯180円からの激安メニューで、全国展開していたチェーン店だ。
しかし撤退から10年近く経ち、多くの人から「びっくりラーメン」の記憶は消えつつあるようだ。せたが屋買収を受けて、ふと思い出す声がでていたので、まとめてみた。
最盛期には全国200店舗!
「びっくりラーメン」は1997年11月、ラーメン一番本部(大阪市)によってスタートした。2006年4月14日の日経MJ(日経流通新聞)によると、ラーメン1杯の原価は45円前後。知人のスナックを改装した1号店から、わずか8年半で全国194店舗(06年4月中旬時点)を展開し、中国・青島にまで進出したという。
しかし、栄華は長く続かない。同社は07年8月、民事再生法の適用を申請。吉野家HD子会社のアール・ワンのもとで再起を図ったが、09年6月にラーメン事業からの撤退を余儀なくされた。その時の様子をJ-CASTニュース(09年6月19日)は、こう伝えている。
「譲渡後、およそ200店あった店舗を58店に減らし、業態を『びっくりラーメン』のほか、『麺屋五条弁慶』『中華そば一番』などにわけた。また原材料の高騰を理由に、びっくりラーメンは180円から250円に、麺屋五条弁慶はラーメン1杯400円、と全体的に値上げした。しかし、この値上げがよくなかった」
「青春の味」との声も
かくて姿を消した幻のチェーン。20代男性記者(東京出身)も中高時代、たまに食べに行っていた。うろ覚えの記憶だが、西日本への修学旅行中でも「倹約したい」と、とある店舗へ行ったはずだ。なぜかチャーハンの代わりに、「チャーライ」(チャーシューライス)なるメニューが書かれていたのは覚えているのだが、あまり味の印象は残っていない。
せたが屋買収を受けて、「びっくりラーメン」を思い出す人はポツポツいる。
吉野家がせたが屋を買収した話を見て思い出したけど、びっくりラーメンってもうないんだ。
— ひさ (@hisa0515) 2016年6月27日
大阪で行ったのか東京で行ったのか味すらも覚えてないんだけど、どっかに店舗あるなら食べてみたい。
びっくりラーメンは俺たちの青春
— らす♀ (@pendulum_ras) 2016年6月27日
吉野家の買収で思い出した。大阪に初めて行ったとき、阪急商店街のはずれで食べた、びっくりラーメンには文字通りびっくりした。189円のラーメンなんて、ありえないと思ったよ。そこそこ食えるし。まだ牛丼がそこまで安くなかった時代という記憶。まだ大学生の90年代後半でした。
— CRAC! (@akiprog) 2016年6月27日
なお、せたが屋買収を伝えた産経新聞オンライン版(2016年6月27日)では、一時「ラーメン店の取得は初めて」と書かれていたが、現在では「新たな業態としてラーメン店が加わる」に修正されている。