「お隣のクレームで、大切な庭の木を切らなきゃいけなくなった」(栃木県・30代女性)
対策でノイローゼ手前に
とはいえ、庭はそう広くなく、木々はいずれも塀に接して植わっています。お隣側に伸びる枝を切るなどできる限りの対策はしましたが、ちょっと風など吹くと、すぐに実や葉っぱなどは入り込んでしまいます。するとその都度、お隣さんは、
「落ちていましたよ」
という手紙と一緒に、ポストの上にそれを置いてくるのです。別に怒るわけでも責めるわけでもなく、ただ「落ちていましたよ」。その都度お詫びにうかがい、最終的にはガレージに入らせてもらって、私が自分で掃除さえするようになったのですが、それでもやはり見落としはあり、そしてお手紙が――。
半年ほどそれが続いたでしょうか。すっかりノイローゼ手前になった私は、「こんなことがこれからも続くのなら――!」と思い詰めて、宝物だと思っていた植木を全部切ってしまいました。
結果的には、これでこの話は一件落着。お隣からのお手紙もなくなり、ようやく落ち着いた生活を取り戻すことができました。今では植木の代わりに、簡単な花壇を作って楽しんでいますが......ふとした折に、大切な植木を切ってしまったことを思い出して、無性に悲しい気持ちになります。