山手線にも踏切があった... 唯一の現役「第二中里踏切」を渡ってきた
東京都心をぐるりと一周する山手線。実は踏切が1つだけ残っていることをご存じだろうか?「第二中里踏切」というその踏切は、駒込駅と田端駅の中間に存在している。実際に現地に赴き、唯一なのに「第二」な踏切を見に行った。
駒込から田端へ
山手線唯一の踏切「第二中里踏切」に向かうには、まず駒込駅か田端駅へ向かう必要がある。今回筆者は駒込駅側から向かうことにした。
踏切へ向かう途中には、線路下を通る道路が2つほどある。どちらにも芸術的なモチーフが用いられている。
そうして歩を進めると、線路脇の茂みがいったん途切れるような場所がある。ここがかつての「第一中里踏切」、もしくは「中里踏切」である。
線路を挟んで向かい合う2本の道路がきれいに繋がるため、ここに踏切があった名残は今も見ることが出来る。
そして、ここを過ぎた辺りから、徐々に上り坂になっていく。
坂を上っていくと、目的の踏切が遠くに見え始める。風に乗って踏切の音も少し聞こえてきた。2016年現在、山手線で唯一の踏切まであと少しである。
駒込駅からおよそ600メートル、中里橋という跨線橋を渡った先にあるのが「第二中里踏切」だ。山手線に乗っているときは気付かなかったが、実はここは踏切だったのだ。大きなゴルフボールのオブジェがある場所のすぐそば、といえばピンとくる人もいるかもしれない。
時間帯もあってか、事前に持っていた「開かずの踏切」というイメージとは違い、意外にもスムーズに通行できた。横断するのが山手線のみであることに加え、交通量も少ないためか、タイトなダイヤの中でも問題はないようだ。2005年に「長崎道踏切」が廃止されて以来、山手線唯一となったこの踏切だが、まだまだ現役で利用されている。