センター街?バスケ通り? 改名から5年、その浸透ぶりはいかに
2011年9月26日、渋谷駅ハチ公前のスクランブル交差点を渡った先にある「センター街(メイン通り)」が「バスケットボールストリート(バスケ通り)」に改められた。それからおよそ5年が経過したが、新たな名称の浸透具合はいかほどなのだろうか。現地を実際に歩きながら、「バスケ通り」を感じてみた。
もしかしなくても浸透していない
改名以前の現バスケ通りには、不良っぽいイメージが先行し、治安が悪化していた時期がある。それらを払拭し、若者の情熱と健全なイメージをもたらすため、というのが改名の目的だという。バスケットボールが選ばれたのは、スポーツの持つクリーンなイメージにあやかってのことだという。
そんなこんなでバスケ通り(旧センター街)を訪れると、ところどころに立つ柱が目に入る。上部に書かれた文字は「センター街」だ。早速出鼻をくじかれてしまった。こうした設備をすぐに入れ替えるにはお金がかかるため、修正するにできないのだろう、と自分に言い聞かせる。
しかし、スピーカーから響くアナウンスは「渋谷センター街へようこそ!」から始まっていた。あれ、バスケ通りは......?

センター街だった
気を取り直して周辺にある店舗を見ると、以下のようになった。




これらは一部だが、看板に「~店」と書かれている店の多くは渋谷店という表記だった。
「バスケ通り店」表記だったのは改名後の2012年に開店した「とんこつラーメン博多風龍」や雀荘「ZOO」などかなり少数だった。
逆に「センター街店」表記を探して他の店のサイトを見ると、「いきなり!ステーキ」、「BOOKOFF」、「カラオケの鉄人」、「手作り居酒屋甘太郎」など、多くのチェーン店がヒットした。
以前からある店舗は改名にかかる手間よりも、すでに馴染んでいる名前を重視したのだろう。
ここまでだと、新たな名称は殆ど浸透していないという結果に終わってしまうが、記憶が正しければ、入口には大きく「バスケットボールストリート」のバナーが掲げられていたはず。とりあえずその写真を抑えておこう、と入口へ向かった。
のだが......

センター街だった。それに隣に書かれているのは紛れもなくヤクルトスワローズの文字、バスケのバの字も、そこには無かった。更に、この写真1枚の中に含まれる「センター街」は5つ。驚異的な「センター街」率の高さだ。
ただ、このバナーはイベントがあるときはバスケ通り表記の物から変えられることもあるようだ。基本的にはこちらのバスケ通り表記のものが掲げられているらしいが......。

こちらは2015年10月に撮影されたもの
バスケ通りが浸透するのにはまだまだ時間がかかりそうだ。
