「若夫婦2人で団地住まい。ずっと暮らしたかったけど、周囲の目は冷たく...」(大阪府・30代女性)
団地住まいでのトラブルは、以前にもこのコーナーで紹介したことがある。人間関係が良くも悪くも濃密な分、「ヨソモノ」は冷たくあしらわれることも――というのが前回の体験談だったが、今回の投稿者も同じパターンだ。
大阪府のFさん(30代女性・主婦)は何年か前、短期間団地に暮らしていたことがある。彼女がその生活を早々に切り上げたきっかけとは――?
賃貸で住み始め、購入も考えたが
もう5、6年ほど前になりますね。私は主人と2人、とある団地に住んでいたんです。といっても、ほんの一時期ですけど。
そこは分譲の団地なんですが、ちょうど持ち主の方が賃貸に出していた部屋があったので、借りて入居することに。団地、といっても中はしっかりリフォーム済み。普通に使う分には全然きれいですし、間取りも広くて部屋の数も多い。当たりだな、と最初は思ってたんです。唯一の難は、5階なんで階段上がるのがしんどいことくらいですけど、近くには公共施設もたくさんありますし、いつかはそのまま買ってもいいかなー、って、主人とは話してたんですよ。
ところが、面倒だったのが人間関係ですね。
そこの団地は1つの建物が2つのブロックに分かれてて、その各ブロックにだいたい10軒くらいの部屋があったんです。この10軒が1つの班。階段や建物周りの掃除当番なんかは、この班の中で持ち回りでやるんですね。で、数カ月に1回は班全員が参加する大掃除もあります。ほかの諸々の連絡や何かも、この班が主体となってやるわけです。
30歳以上も上の隣人たちの輪に入れず
で、この班の方たちなんですけど、みなさんこの団地ができたころからの住民で、年も60とか70とかいってるんです。私はそのころまだ30そこそこですし、新参者ですから、まあなかなか輪に入れません。
おまけに、そのころ私はコールセンターの仕事してたんですけど、これが独特のシフト制で、朝から晩まで働くって日もあれば、15時入りの19時終わりみたいな日もあるんですね。そういう変則勤務に合わせて生活もしてたんで、たとえば夜に洗濯物干してたりとか。周りはみんな年金生活、何十年も専業主婦やってきたような人ばっかですから、早い話が私はちょっと浮いて見られてたわけです。
まるで夜の仕事でもしてるように言われ...
一番私のことをよく思ってなかったのが、1階に住んでる、まあ班のリーダー格のおばあちゃんでして。この人はよく階段の前に立ってて、出かけようとするとあれこれ話しかけてくるんです。その話し方が、またいちいち探りを入れるみたいにいやらしくて......。
たとえば、友達の引っ越しの手伝いに行こうとしたら、「遊びに行くの?」。こう書くとあんまり伝わらないかもしれないんですけど、なんというか「(また)遊びに行くの?」「(いつも)遊びに行ってるのね」っていうニュアンスが見え隠れしてるんですよ。こっちもその場は「友達の手伝いで......」と当たり障りなく答えましたけどね。
別の日には、夕方の18時ごろに買い物で出ようとしたところを捕まって、素直にそう言ったら、「あら、これからご出勤かと思ったわ!」。まるで人のこと夜の仕事かなんかやってるように言うんですよ。
ほかにも、洗濯の件とか、ゴミの量が多いだとか、細かいことを会うごとにちくりちくり......。
「これしたら悪く言われるんじゃ...」とすっかり憂鬱
まあこれくらいキツイのはこのおばあちゃんくらいで、他の人はまあそこまでは言いませんでしたよ。冷たい目では見てましたけどね。それでも3階のおばちゃんなんかはずいぶん優しくしてくれて、あれこれかばってくれました。でも、もう限界。いつも1階であのおばあちゃんが見張ってると思うと、外に出るのもしんどくなるんです。
主人とも相談して、「持ち家ならまあ我慢も必要だけど、賃貸なんだからそこまですることもないよね」という話になり、1年もしないうちに引っ越すことにしました。今はちょっと離れた分譲マンションに住んでますけど、こっちは近所のプライバシーにはいちいち口出して来ないんで、私には合ってますね。
今思うと、団地に住んでるときは「これしたら目付けられる、あれしたら悪く言われる」とあれこれ考えてて、必要以上に窮屈になってました。まあ、早く引っ越して正解でしたね......。
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