15周年を迎えたウィキペディアが、地域振興の主役になるかもしれない(前編)
あなたはいつから、ウィキペディアを見ていた?
本題に入る前に、一つ質問がある。今や、何かググればトップにウィキペディアの記事が出てくるのは当たり前だが、それがいつごろからだったか、皆さんは覚えているだろうか。皆さんはいつごろから、ウィキペディアの「お世話に」なっていただろうか。
ウィキペディア日本語版は2001年5月20日に立ち上げられ(当初はローマ字のみ対応)、そして02年9月1日から日本語が使用できるようになって、本格始動した。もっともこの時期は、記事数も参加者も少なく、まさに「知る人ぞ知る」サイトでしかなかった。
一方、筆者のウィキペディア編集履歴(以前、時々記事を書いたりしていた)をサルベージしてみると、最古のログは2005年だった。このころには、別段ネットに詳しいわけでもない筆者の周りでも、すでに「あって当たり前」のサイトだった記憶がある。だいたい皆さんも、同じような感じだったのではないだろうか。
立ち上げからメジャーになるまで、およそ3年間。この黎明期を管理者などとして支えたユーザー・Suisuiさんが24日のイベントで語ったところによれば、当時は「ネット上の百科事典」とはそもそもどういうものか、利用者の間でまったく共有されておらず、投稿される記事は、文体も書式もまったくバラバラだった。それが「あって当たり前」のサイトになるまでは、有志たちのまさに悪戦苦闘の歴史だったという(詳しくは、当日参加者のトゥギャッターまとめも参照してください)。