車の中で吸っても気にならない! 大手町に出現した「iQOS」体験カーに乗ってみた
日本を代表するビジネス街として知られる東京・大手町。地下鉄の駅構内から地上へ出た記者を迎えたのは、忙しない様子のビジネスパーソンの集団だ。大企業の本社や官公庁が集まる場所だけあって、しきり腕時計を気にしながら足早に移動する人も少なくない。
だが、そんな彼らの様子を見ていると、多くの人がとある一点に目を奪われていることに気づいた。なかには、足を止めて様子をうかがう女性や、吸い寄せられるようにその方向へ向かっていく男性の姿も。
「いったい、何事だろうか」と駆け寄ってみると、そこには銀色に輝く車体が特徴的な1台のキャラバンカーと、広大なスモーキングスペース(喫煙所)が。どうやらこれは、フィリップ モリス ジャパンが2015年9月に発売した加熱式たばこ「iQOS(アイコス)」を無料で体験できる特設ブースらしい。
えっ、車の中で吸っていいの?
ということで、記者もさっそくiQOSを体験してみることに。てっきり、そこの喫煙所で吸うのかと思うと――なんと、案内されたのはさきほどのキャラバンカーだ。えっ、車の中で吸って大丈夫なの? 聞くと、「紙巻きたばこのように煙が発生せずにおいも少ないため、室内での使用にもおすすめ」というiQOSの特徴を分かりやすく伝えるため、車内で体験を行っているのだという。
iQOSの体験はテイスティングラウンジと名付けられた車内で、スタッフの手ほどきを受けながら行う。4種類のフレーバーから1つを選び、iQOSを吸いながら商品の詳しい説明を聞くことができる。1回の使用時間はおよそ6分で、説明の時間もそれに合わせて終わるようになっている。
火を一切使用しないので、上の画像のように吸い殻は紙袋に入れて燃えるゴミとして処分することが可能だ。燃やさないため「煙」は出ず、その代わりに「蒸気」が出るため、吸っていても車内に煙がモクモク......なんてことにはならない。日ごろたばこをたしなむ記者には、ちょっと新鮮な光景だった。
また、車内のにおいもほとんど感じられなかった。運営スタッフによれば、このキャラバンカーは14年11月から使用しているという。つまり、1年以上車内でiQOSを吸っても、ソファーなどににおいが残りづらいということだ。
「職場が近いので、昼休みを利用してiQOSを買いに来ました」
キャラバンカーを出てブース内を散策すると、気になるマークを見つけた。ブース内にあるドーム状のテントの入り口に置かれたもので、禁煙マークの横に「iQOS ONLY」という図表が描かれている。
スタッフによれば、このマークは「紙巻きたばこはNGだが、iQOSはOK」という場所を示すものだという。実際、都内を中心にこのマークをすでに導入している飲食店もあるそうだ。
ドーム状に設置されたテントの内部も、iQOSを体験できるスペースになっている。参加者のなかには、体験後そのまま商品を購入する人も。Jタウンネットの取材に答えた20代の男性は、
「以前に1度iQOSを吸ったことがあったので、商品を買うつもりで訪れました。以前から、紙巻きたばこの煙やにおいが気になっていたので、今後はiQOSを使い続けるつもりです」
という。
また、体験スペースにいた40代の男性は「職場が近いので、昼休みを利用してiQOSを買いに来ました」「今まで吸っていた紙巻きたばこと、あまり味が変わらないのが大きいですね」と語った。
15年12月8日から15日までの期間限定で出展した今回の特設ブース。期間中、ビジネスパーソンを中心に1日あたり200人近くが参加したという。だが、その人数以上に記者の目をひいたのは、体験後に商品を購入する人の多さだ。
においは少なく煙が発生せず「室内環境にほとんど悪影響がない」という特徴が非喫煙者にも浸透すれば、駅や公共交通機関などでiQOSが使用できる――、いつかそんな日が来るかも。そんな未来を夢想しつつ、会場を後にした。