北海道ラーメン界は「4強時代」に突入!? 注目集める室蘭市の「カレーラーメン」とは
「鉄のまち」室蘭でカレーラーメンが流行した理由
店ごとの個性が強く出るといわれる室蘭カレーラーメンだが、総じてとろみの強い「ピリ辛」のカレースープに、北海道ではお馴染みの中太ちぢれ麺を使用するのが一般的。ドロッとしたスープがちぢれ麺によく絡み、濃厚な味わいを堪能できるという。ライスとの相性も抜群で、室蘭では「カレーラーメンとライス」が人気のセットになっているとか。
しかし、室蘭はべつにカレーラーメン発祥の地ではない。その起源は諸説あるが、北海道では苫小牧のチェーン店「大王ラーメン」が初めて提供したという説が有力だ。1972年に同チェーンが室蘭に出店したことをきっかけに、地元民の間でカレーラーメンが流行したのだという。
地元紙の「室蘭民報」は、発祥の地よりも盛んに食べられるようになった理由について、「新しいもの好きの室蘭気質と鉄のマチを支える労働者に辛い味が好まれた」と分析している。
2006年に「室蘭カレーラーメンの会」が発足して以降、メディアへの露出も増え、市内では数多くの店舗がカレーラーメンを提供している。「北海道ラーメン 第四の味」という目標について、その手ごたえを室蘭市役所観光課の担当者に聞いてみると、
「札幌のみそや旭川のしょうゆに並べたかどうかは分かりませんが、カレーラーメンの知名度が上がってきた確かな実感はあります」
と語る。発祥の地でない室蘭でカレーラーメンをPRしようと考えた理由については、「ずっと昔から、当たり前のように食べられていた地元を代表するグルメなので」としている。