スワローズ優勝! ヤクルトレディも記念セールを実施しているのか聞いてみた
まれにみる大混戦だった今年のセントラル・リーグは、東京ヤクルトスワローズが2015年10月2日の阪神タイガース戦に勝利し、ペナントレースを制した。優勝チームが当日行うビールかけは、神宮球場グラウンドにブルーシートを敷いて行われた。本拠地球場で実施されるのは異例だが、優勝の瞬間を見守ってくれたファンと喜びを分かち合いたい球団の意向だろう。
その翌日は、地元の大手百貨店やスーパーが優勝記念セールを開催――と言いたいところだが、何しろ14年ぶりの優勝だ。読売ジャイアンツなら三越伊勢丹やプランタン銀座、イトーヨーカドー堂、ビックカメラが参加するところ、日頃からスワローズを応援している企業となると、親会社のヤクルトやフジサンケイグループくらいしか思いつかない。
ところが今回は、どういうわけか東急百貨店が記念セールを開催している。
東急グループのスワローズを応援する姿勢は本気だった
上記のポスターは東急東横線中目黒駅構内に貼られていたもの。
どこかで見たことがあるような......と感じた人もいるだろう。それもそのはず、今年の7月25日から東急線全駅で掲示された「座席は詰めてスワローズ。」のダジャレポスターがベースになっている。というか、ちょっと変えただけ。
節約精神がみなぎっているといったら怒られそうだが、スワローズのチームカラーになんとなくマッチしている。
セールは10月4日から5日間の日程で開催中。東横店、本店、吉祥寺店、たまプラーザ店や、渋谷ヒカリエShinQs、レ・シ・ピ町田、日吉東急アベニュー、武蔵小杉東急フードショースライス、二子玉川東急フードショー、レ・シ・ピ青葉台、mikke(ミッケ)東急プラザ蒲田店、ながの東急百貨店、ながの東急ライフの13店舗で行われている。
衣料品や雑貨、食料品、家庭用品、さらにヤクルト飲料が特別価格で販売される。
身近なところでは、セブン-イレブンの都内2345店舗で揚げ物・フランクが30円引きになっている。6日まで。
都内のイオン13店舗は、5日まで衣料品や寝具、食品などの一部を5~20%引きで販売した。
ヤクルトレディを忘れちゃいけない
ビジネス街などに出没する「ヤクルトレディ」からも対象商品を安く買うことができる。
筆者は、東京・新宿区で遭遇したヤクルトレディから「ジョア」5本セットを約3割引で購入した。
彼女の年齢は65歳過ぎくらい。単品で安く買えるかと思い声をかけたが、「ごめんね~。セットじゃないと割引していないのよ」と申し訳なさそうに返事した。
「最近はオフィスに入るのが難しいでしょ。大変」
「でもスワローズが優勝したおかげで、今日はヤクルトが良く売れたの。セットで残っているのはジョアだけ。近くの販売会社に行けば商品の種類もそろっているわよ」
「これ(商品の入った手押し車)を押しながら、坂を登り下りするのがきつくてね...」
背中を丸くしながら頑張っている姿が母親と重なった筆者は、販売会社まで一緒に行って、ジョアのセット5本+ヤクルト単品2本を買ってしまった。
「ビニール袋は二重にしてあげるね。飲む前によく振るのよ」
スーパーや自販機では体験できない、温もりのあるやり取りを交わした。
筆者は他チームのファン。しかし、今年に限ってはスワローズがクライマックスシリーズを勝ち抜き、日本シリーズでパ・リーグの勝者を倒してほしいと思った。