阿蘇山は噴火したけど...「周辺の宿や温泉は大丈夫だよ」と地元の声
熊本県の阿蘇山は雄大な自然美を誇る観光地だが、日本中を驚かす出来事が2015年9月14日9時43分に起きた。中岳第一火口で小規模な噴火が発生したのだ。
火口から弾道を描いて飛散する大きな噴石が確認され、噴煙は火口縁上2000メートルまで上がった。今後も同程度の噴火が発生し、火口から約2キロ以内に噴石が飛散する可能性があることから、噴火警戒レベルは2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げられた。
周辺自治体や関係機関でつくる阿蘇火山防災会議協議会は、県道阿蘇吉田線と火口東側の市道を通行止めにし、火口から半径4キロ範囲の立ち入りを規制した。14日夕方には一部を解除し、火口から3キロ弱の草千里駐車場まで通行が可能となった。
阿蘇市内の宿泊施設でキャンセル続出
こうした事態を受け、15日の産経WESTは、阿蘇市から聞いた話として、市内の宿泊施設で15日午前10時半までに111件、計422人のキャンセルが出ていると報じている。
しかし主な観光施設は立ち入り可能な場所で、今日も多くの国内外の観光客が噴煙の様子を見にやってきている。
懸念されるのは、今回の噴火による観光産業への悪影響。多くの地元住民が、「阿蘇郡市の温泉・宿・他観光施設、今のところなんら問題ありません」とツイッターで呼び掛けている。
どうかメディアの皆様、事実をお伝え下さいますようお願い申し上げます。
阿蘇市の面積だけでも山手線の5倍もあります。
噴火による規制は出ていますから注意は必要です、ただ阿蘇郡市の温泉・宿・他観光施設、今のところなんら問題ありません。 pic.twitter.com/32nrQISS8p
— MIDO (@MIDO_RIAN) 2015, 9月 14
阿蘇噴火で皆さん心配されていますが、南阿蘇村ではいつも通り稲刈り日和。日常生活、観光などには影響ありません。
報道はあくまで火口周辺2Kのことです。なお見たところ風向きは北西の菊池方向かなぁ。洗濯物は早めに取り込みましょう。
— 野中 元 (@NonakaHajime) 2015, 9月 14
山猫軒は阿蘇山にはありません。外輪山にあります。えぬえちけ、南阿蘇も北阿蘇も奥阿蘇も全部ひっくるめて阿蘇山って言うのやめてほしい(-_-#)。
— とも (@tomozousakenomi) 2015, 9月 14
草千里ヶ浜は、烏帽子岳の北麓に広がる直径約1キロの草原と雨水が溜まってできたといわれる池があり、阿蘇を代表するロケーションの1つだ。15日現在、この場所も立ち入りが可能だ。
また同地にある阿蘇火山博物館は午前9時から通常通り開館している。ここには阿蘇火山防災会議協議会の現地対策本部が置かれていて、観光客に対するガス周知と安全対策に努めている。
阿蘇は大丈夫だよー!
草千里は火山灰が多いので走行は注意!
みんな阿蘇びにきてあげてね! pic.twitter.com/bn6f2SRX74
— Wild Angels (@vivamas69) 2015, 9月 15
現在、阿蘇火山博物館内の現地対策本部で会議中。 pic.twitter.com/bwo65SzyZF
— てるみつ (@terumitsubeya) 2015, 9月 15
熊本県観光サイトの「阿蘇中岳の噴火状況について」によると、中岳・高岳への登山道と「阿蘇スーパーリング」(阿蘇山ロープウェー阿蘇山西駅周辺)は立ち入り禁止となっている。