これが品川の新ランドマーク! 品川シーズンテラスが目指した「最先端」の世界
環境への配慮は最高クラス評価
品川駅港南口を出て徒歩6分。80年以上にわたり、首都の下水処理を担ってきた「芝浦水再生センター」が全面改修したことを受け、その頭上に誕生したのが品川シーズンテラスだ。地上31階、再開発が進む品川の街の中でもひときわ存在感を放つ。
浄水場の真上という「今までにないような取り組み。非常にチャレンジング」(設計を担当した大成建設・井深誠さん)なこのビルはテーマとして、「環境配慮」を掲げている。
たとえば、ビルの中心部には上下実に130メートルに及ぶ大規模な吹き抜けが設けられた。これを通じて太陽光を大きく取り入れることで、各方面の省エネを実現させた。東京都による「建築物省エネルギー性能評価書」では、熱負荷の低減率・設備システム全体のエネルギー利用の低減率の2指標で「AAA」の最高評価を得ている。
加えて、見た人の視線を空に吸い込むように誘導する「縦のライン」を強調した外見、また訪問者を迎える太陽光や霧(ミスト)を生かしたアートなどを通じて、環境への配慮を「見える化」したという。井深さんは、その意義をこう語る。
「ただ単に数値で『省エネルギー××%』ということではなくて、『エコな建物だなあ』ということを一般の人にも見て感じてほしい。そうすることで、『地球環境を守っていこう』という意識を高めていただけるのではないか」