村おこしの主役は「メダカ」? かつての宿場町が目指す地域振興
[ちちんぷいぷい - 毎日放送] 2015年6月8日放送で、「めだか街道」について取り上げていました。
メダカは、体長4cmほどの日本で最も小さな淡水魚と言われ、かつては田んぼや小川、池などで普通に見かける親しみがある魚だったのですが、環境の変化によって生息数が激減してしまいました。1999年には絶滅危惧種2類に指定されています。
ですが実は10年ほど前から"メダカブーム"がきていることを知っていましたか?人の手によって観賞用に品種改良された珍しいメダカの生産が盛んになっているのです。
そんな人気にあやかり、観光客を集め、村おこしをしようとしているところがあります。
全国各地からメダカを集め、協力して飼育と販売を
奈良県東部の山間の村、曽爾村(そにむら)は伊勢街道沿いにあります。かつては宿場町として栄えた山粕(やまがす)地区に、メダカをつかった観光名所が誕生しました。
曽爾村には伊勢本街道が通っていて、その中に「めだか街道」を立ち上げて、メダカで村を盛り上げていこう!と考え、お年寄りから若い衆まで10軒の家で飼育と販売をしています。
曽爾村では2005年には2230人いた人口が2015年には1612人となり、4割を超える人が65歳以上という、過疎化と高齢化に悩む村です。こうした中、メダカの人気を知った代表の増田さんが、全国各地から珍しいメダカを集め、観光客を呼んで村を盛り上げようと近隣住民たちと「めだか街道」を発足したといいます。めだか街道では、およそ25品種のメダカを飼育し、各家の軒先で展示し販売も行っているんです。
毎年4月には屋台やメダカすくいが楽しめる「めだか街道開き」というイベントも。
メダカで村おこし。今小さなメダカに大きな期待が集まっています。(ライター:ツカダ)