自転車の「片耳イヤホン」結局セーフ?アウト?→実は都道府県ごとに違っていた!
2015年6月1日に施行された改正道路交通法によって、自転車運転中の「一時不停止」や「ながら運転」などの違反行為の取り締まりが強化された。違反者常習者には「自転車運転者講習」(講習料5700円)が義務付けられるなど、その厳しい規定が波紋を呼んでいる。
もちろん、「自転車運転中のイヤホン使用」も取り締まり対象の一つ。そんな中、「片耳イヤホンはセーフなのか」という議論がネットを中心に巻き起こっている。
イヤホンで音楽やナビを聞きながらの運転は、改正交通法の中の「安全運転義務違反」にあたるものと考えられる。しかし、その詳細について警察庁から公式な発表は行われていない。どこまでが違反になるのかという基準があいまいなため、ツイッターには様々な意見が投稿されている。
片耳イヤホンも続々摘発されている模様 pic.twitter.com/ReUlWCcz9v
— ぴよ彦 (@XF5) 2015, 6月 2
両耳だと外の音全然聞こえないから後ろから近づくクルマに気づかず、危険なことになりやすいのはわかる。片耳イヤホンは謎
— K (@dousite_k) 2015, 6月 3
片耳イヤホンでも注意力散漫になるから片耳イヤホンは危険
— 胃は痛くない (@ha_pp_y_) 2015, 6月 3
自転車片耳イヤホンもダメだったら音声ナビ使えないな
— しりゅー (@SiryuSiryu) 2015, 6月 2
いやマジでチャリの片耳イヤホンはどうなんだよこれ
速度違反みたいな雰囲気と違うんだぞ、はっきりしてくれ
シートベルトを「つけた/つけていない」みたいに「両耳/片耳」ってハッキリ分かるだろうが
— どろぼけ (@doroboke_mofu2) 2015, 6月 3
そのほかにも、「警察に直接聞いてみたらセーフだった」や「とくダネでは取り締まられていた」などの情報が飛び交っており、議論は錯綜しているようだ。
Jタウンネットが調べたところでは、自転車運転の取り締まり基準は、各都道府県によって異なるという。しかし、ほとんどの都道府県警では「安全な運転に必要な音声が聞こえる状態にすること」などのあいまいな表現のものばかりで、明確な基準は明らかにならなかった。
そんな中、ツイッターで気になる情報を見つけた。それは、「神奈川県警のホームページに片耳イヤホンは違反でないと書かれている」というものだ。実際にホームページを確認したところ、確かに「違反ではありません」という表記がある。
神奈川県警の広報課に話をうかがうと、「このQ&Aの表記は間違いではない」という。つまり、神奈川県内ならば片耳イヤホンは違法ではないということだ。しかし、「片耳でも、あまり音量が大きすぎるなど、運転に支障があるような状況だと違反」になるそうだ。
また、その判断基準についても尋ねると、
「この件については、各都道府県の公安委員会が独自に裁量権を持っています。その上で、警察がどのように解釈するかが問題になってきます」
とのことだった。要するに、各都道府県の公安委員会が決めたルールがそのまま使われるのではなく、それを「警察機関がどのように解釈したか」が基準になるということだ。