重さなんと2キロ!佐世保発、超巨大な「軍艦シュークリーム」を食べてみた
長崎・佐世保には、「軍艦シュークリーム」という超巨大スイーツが存在する。直径は約25センチで、重量は2キログラム。通常サイズのものが大体80グラムほどなので、その重さはなんと25倍にも達する。
サイズも人の顔よりはるかに大きいという、「軍艦」の名に恥じない巨大シュークリームだ。佐世保から東京へ取り寄せることも可能だということで、Jタウンネット編集部が実際に食べてみた。
この「軍艦シュークリーム」を販売しているのは、佐世保市に本店を構える洋食店・蜂の家。佐世保ではカレーと言えば「蜂の家」とまでいわれる人気店だ。創業は1951年とその歴史は長く、東京にも銀座と大手町に支店を出している。カレーの味も気になるところだが、今回の目的である軍艦シュークリームを受け取るため、筆者は編集部にほど近い銀座本店へと向かった。
長崎・佐世保から直送するという軍艦シュークリームは、銀座本店の店員によると「週に10個以上予約が入るときもある」ほどの人気だという巨大スイーツ。誕生日などのプレゼント用ケーキとして購入する人が多いそうだが、4~5人の女性が「ご褒美」として買っていくこともあるという。中には、1人で食べきる猛者もいたとか。持ち帰りだけでなく、店内で食べることも可能だ。ちなみに価格は送料込みで6000円。
この軍艦シュークリームが誕生したのは30年ほど前。銀座本店のオーナーによると「母親へのサプライズプレゼントとして、通常の10個分の材料を使ったシュークリームを作って欲しい」というお客からの依頼が開発のきっかけだという。
大きさだけじゃない、味にも驚き
ズッシリと重いパッケージを抱えるようにして編集部に戻った筆者に、他の部員も興味津々の様子。軍艦シュークリームをパッケージから取り出すと、いつの間にか集まっていたギャラリーから「でけぇ!」「岩石みたい」「軍艦島!?」といった声も聞かれた。スマホで写真を撮る部員も続出し、なんだか一大イベントの様相に。
編集部員の視線を一挙に集め、悠々とそびえ立つ軍艦シュークリーム。隣にコンビニで買った通常サイズのものを置いてみると、その規格外の大きさがより感じられる。
その堂々たる姿にいささか気が引けつつも、ケーキナイフをいざ入刀。「サクッ、サクッ」とシュー生地に切り込みを入れていく感覚が気持ちいい。
断面を見てみると――、中には大量のフルーツが。パッケージの原材料欄によると、マンゴー、リンゴ、ブドウ、ラズベリー、ブルーベリー、ブラックベリー、イチゴの全7種類のフルーツが入っている。実際に切り分けてみて分かったが、底の部分はしっとりとしていてパイ生地のよう。たっぷりのクリームと相まって、これだけでカスタードパイとして成立しそうな見た目だ。
30分以上の時間をかけて、普通のシュークリーム程度の大きさに切り分けていくと、その数はなんと20個以上にも。単純に計算すると1個あたり300円以下となり、インパクトだけでなくコスパも抜群だ。集まった編集部員(女性陣が中心)のみなさまへのおすそわけを終え、ついに筆者も実食へ。
たっぷりと乗ったクリームに勢いよくかぶりつくと――、思っていたよりも「軽くて、食べやすい」。甘さは控えめで、さっぱりとした生クリームに近い印象だ。口の中に残る「いやなこってり感」も無く、クリームだけでもおいしく食べられる。
しっとりとしたシュー生地も、バターの香りが鼻に抜けるような上品な仕上がり。甘さ控えめのクリームと合わさって、こんなに巨大スイーツなのに、なんだか優雅な味わいを楽しめる。
たっぷりと入ったフルーツはシャーベット状で、食感はシャリシャリとして冷たい。筆者のブロックにはイチゴとブラックベリー、マンゴーの3種類が入っていたが、特に酸味の効いたベリー系はクリームとの相性が抜群。多人数で細かく切り分けて食べる際は、どのフルーツが入っているかといったワクワク感も味わえそうだ。
練乳やハチミツ、洋酒などでできたスカッチソースも10個ついており、味の調節もできる。こちらは非常に甘いソースなので、たっぷりとかけて食べれば甘党も満足できる味わいに。
人の顔ぐらいの大きさだったにも関わらず、思いのほかあっさりと完食できた。甘さ控えめ、さっぱりとした味わいということもあり、編集部では「もっと食べたかった」という声も。
もちろん、蜂の家では1人でも食べられるサイズのシュークリームも取り扱っている。「ジャンボシュークリーム」という名前で、こちらは一般のシュークリームの2倍程度の大きさだそう。東京の店舗では、デザート類は全て佐世保からの取り寄せになるそうなので、事前の予約は必須だ。