なぜそんなところに? 富山駅の点字ブロックを巡って議論沸騰、真相をJRに聞いてみた
あるユーザーがツイッターに投稿した1枚の画像をきっかけに、駅のホームにおける点字ブロックの設置場所を巡る議論が巻き起こっている。
新幹線富山駅の点字ブロック、ホーム柵の外側にしかないことに気づきました。これでは視覚障害の方はホーム柵の内側を歩けません。 pic.twitter.com/h6gua1H4hs
— Tatsuki Tomikawa (@TatsukiTomikawa) 2015, 5月 19
2015年5月19日深夜に投稿されたこの画像は、22日午前時点ですでに1800回以上リツイートされており、現在も拡散中だ。
問題となっているのは、まだ開業したばかりの北陸新幹線富山駅のホーム。投稿された画像を見ると、確かに点字ブロックはホーム柵の外側、線路に近いところにある。この位置に違和感を覚えた人は多いようで、ツイッターでは以下のような反応が見られた。
......これ設計した人も施工した人もなんも考えてないだろ。富山駅点字ブロック使えないじゃん。設置しときゃいいと思ってるんでしょう。>RT
— たちかぜ@新潟行きたい。 (@tacchiy) 2015, 5月 19
@TatsukiTomikawa ストックしてあった写真を見ましたが、通常はこうですよね。 pic.twitter.com/ANMnQGBJjg
— Le Maidlatte (@yuriishtar) 2015, 5月 19
その一方で、ホームドアによって安全性が確保されているので、ホーム柵の外側でも問題はないという意見も。
富山駅の場合、柵伝いに歩けるから誘導ブロックは要らないということではないのかな?京都駅の場合、柵がホーム端に寄っているからそうはいかない RT
— T-24(08nl) (@3710dc205) 2015, 5月 19
@TatsukiTomikawa 写真を見ただけで判断できませんが、通常と違って電車とホーム柵の間が広く取られていますね。もしかしたら降車した視覚障碍者を柵の扉へと誘導するためのものではないのでしょうか?
— 黒川じょん (@kurokawajohn) 2015, 5月 19
実際のところ、どちらの意見が正しいのだろうか。JR西日本の広報担当者に話を聞いてみたところ、その答えは「設計ミスではありません」というものだった。詳しい理由を聞いてみると、
「新幹線が通過した際の風圧など、強度の問題でホーム柵を線路のすぐ近くに設置することができないため、ホームドアと列車の間に広い距離ができてしまいます。そのため、ホーム柵と線路の間でないと、点字ブロックを設置する意味がないのです」
という。
要するに、富山駅ではホームドアと線路の間のスペースが比較的広い。他の駅のようにこのスペースが狭ければ問題ないが、ある程度の距離がある以上、むしろ転落の可能性があるホーム柵の外側にこそ、点字ブロックを設置する必要性があるというわけだ。
確かにその理由には納得できるものがある。だが、実際に点字ブロックを頼りにしている視覚障がい者はどのように感じているのだろうか。