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なぜそんなところに? 富山駅の点字ブロックを巡って議論沸騰、真相をJRに聞いてみた

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.05.24 11:00
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あるユーザーがツイッターに投稿した1枚の画像をきっかけに、駅のホームにおける点字ブロックの設置場所を巡る議論が巻き起こっている。

2015年5月19日深夜に投稿されたこの画像は、22日午前時点ですでに1800回以上リツイートされており、現在も拡散中だ。

問題となっているのは、まだ開業したばかりの北陸新幹線富山駅のホーム。投稿された画像を見ると、確かに点字ブロックはホーム柵の外側、線路に近いところにある。この位置に違和感を覚えた人は多いようで、ツイッターでは以下のような反応が見られた。

その一方で、ホームドアによって安全性が確保されているので、ホーム柵の外側でも問題はないという意見も。

実際のところ、どちらの意見が正しいのだろうか。JR西日本の広報担当者に話を聞いてみたところ、その答えは「設計ミスではありません」というものだった。詳しい理由を聞いてみると、

「新幹線が通過した際の風圧など、強度の問題でホーム柵を線路のすぐ近くに設置することができないため、ホームドアと列車の間に広い距離ができてしまいます。そのため、ホーム柵と線路の間でないと、点字ブロックを設置する意味がないのです」

という。

要するに、富山駅ではホームドアと線路の間のスペースが比較的広い。他の駅のようにこのスペースが狭ければ問題ないが、ある程度の距離がある以上、むしろ転落の可能性があるホーム柵の外側にこそ、点字ブロックを設置する必要性があるというわけだ。

確かにその理由には納得できるものがある。だが、実際に点字ブロックを頼りにしている視覚障がい者はどのように感じているのだろうか。

当事者の意見は......

富山県視覚障がい者協会のホームページ内「文芸コーナー」では、会員の一人が新幹線富山駅ホームの点字ブロックに関する意見をアップしていた。

「アナウンスでは『ホーム柵から手を出さないで下さい。ホーム柵から体を乗り出さないで下さい』と盛んに注意していました。要するに、ホーム柵の外側に出ないで下さいという事なのですが、そうなら敷設されている誘導ブロックの意味は何なのでしょうか?」
「この新幹線建設に当たっては、各障がい者団体(もちろん本会も含めて)から、2~3回の会合が持たれそれぞれ希望や要望が出されていたはずですが、その効果はあったのでしょうか? 出るは溜息ばかりでした」

このような意見の存在を先述の広報担当者に伝えると、「ホーム柵の内側にも、階段やエレベーターの前には点字ブロックを設置しています。そういう意味で、整備は行われていると認識しています」という返答だった。点字ブロック増設の可能性については、「今の段階ですぐに対応、というのは難しい」とのことだ。

点字ブロックを巡る議論。画像はイメージです(the.Firebottleさん撮影、Flickrより)
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