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ももクロ百田さんもおすすめ! 浜松市民が愛する銘菓「あげ潮」を食べてみた

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.05.07 18:41
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静岡県浜松市の土産物の横綱といえば、夜のお菓子「うなぎパイ」で異論はないだろう。
これに対抗できる菓子がご当地に存在するわけがない――と思いがちだが、うなぎパイに匹敵する銘菓が別に存在するという。

浜松銘菓「あげ潮」(編集部撮影)
浜松銘菓「あげ潮」(編集部撮影)

その事実が明らかにされたのは、2015年5月6日に放送されたバラエティ番組「1億人の大質問!? 笑ってコラえて!」(日本テレビ系)だった。

司会の所ジョージさんが「ふるさと自慢ある方いらっしゃいますか?」と出演者に問いかけたところ、ももいろクローバーZの百田夏菜子さんが元気よく手を挙げた。彼女は浜松の出身だ。
他所から来た人の大半がうなぎパイをお土産に買って帰ることを認めつつ、

「私のおすすめとしては、あげ潮っていう、しょっぱいか甘いかよく分からないクッキーがあるんですよ」

と彼女は発言。
すると、同じくゲストの東出昌大さんがすかさず反応した。

「分からないよね!」

「また話し合わせちゃって...」と苦笑する所さんに対し、「洋菓子は任せてください!」と胸を張る東出さん。彼の出身地である埼玉県は、日本有数の菓子工場集積地だ。
それが影響しているのかどうかは定かでないが、次のように援護射撃した。

「果物を砕いたやつが入っている」
「いくらでも食える」
「あれはおいしい」

浜松銘菓に関するやり取りはこれで終了したが、その直後からネット上では「あげ潮」に関する話題で大いに盛り上がる。

商品を製造・発売しているのはまるたや洋菓子店(浜松市中区)だが、アクセス集中により公式サイトが重たくなる事態になった。

あげ潮は、東京アメ横の闇市で進駐軍が売っていたケロッグのコーンフレークにヒントを得て、1949年に開発したもの。当初は自家製クッキーとして売っていたが、1960年に現在の名前になった。
浜名湖に潮が満ちるように、あげ潮を食べた人の運気が挙がるようにという願いが込められている。

砂糖やコーンフレーク、レーズン、くるみ、オレンジピール、洋酒などが原材料として使われているが、驚いたことに塩は使用していない。

「原材料の一部に食塩を含んだ物を使用しておりますが、当社で食塩の添加は行っておりません」(まるたや洋菓子店公式サイトより)
パッケージ裏面
パッケージ裏面

ホームメイドな雰囲気の菓子

どんな感じにしょっぱいのか、気になった人は少なくないだろう。実際に食べずして語る資格はないと編集部は考えた。

同洋菓子店は市外に出店していないものの、あげ潮は東京・秋葉原の「日本のいいもの逸品市場 ちゃばら」でも扱っている。
50グラムのミニサイズ(税抜き250円)と180グラムのレギュラーサイズ(同625円)が店頭に並ぶ。中身は一緒のようだが、せっかくなのでレギュラーを選んだ。

東京・秋葉原の「ちゃばら」
東京・秋葉原の「ちゃばら」

あげ潮のサイズは半径が約20ミリ、厚さが約15ミリ程度。まるで鶏の唐揚げのような外観をしているが、製造工程にフライ工程は入っていないという。

袋から取り出した「あげ潮」4個
袋から取り出した「あげ潮」4個

同じ形のものは1つとして存在しない。機械生産ではなく職人たちが心を込めて手作りしていることを誇りとしている同店だが、まさにその通りだ。

実際にかじってみる。中までしっかり焼き上がっているが、オレンジやレーズン、コーンフレークも形を残している。クッキーほどパリッとしておらず、やや弾力がある。ホームメイド感はたっぷりだ。

一口で食べられるサイズ
一口で食べられるサイズ
半分かじったところ。レーズンがたっぷり詰まっていた。気泡がはっきり見える。
半分かじったところ。レーズンがたっぷり詰まっていた。気泡がはっきり見える。

歯で小さく噛み砕いていくと、甘みがじわじわと染み出てくる。塩っ気は確かにあったが、しょっぱいと思うほどではない。何個も食べてくると分からなくなってくるし、「全然しょっぱくない」と感じる人もあるだろう。

うなぎパイがハレの日の土産物であるなら、あげ潮は家庭で毎日食べる菓子――そんな印象を受けた。

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