ユニーク! 笑える! 怖い! この冬行きたい日本の「奇祭」
■クスッと笑えるおかしな奇祭
●尻ふり祭
福岡県北九州市・井手浦公民館/例年1月8日開催
杉岡さん「文字通り、神主たちがただお尻をフリフリ振るというお祭りです。それも左、右、左の動作を三回やったら終了。時間にして1〜2分でしょうか。なぜこんなことをするようになったのか起源は不明ですが、一説によると、古来、スサノオノミコトが切り落としたヤマタノオロチの尻尾が、ピンピン跳ねてこの地域に落ちてきたからだとか」
現在では豊作を祈願して行われているこの奇祭。ちなみに全国には、お尻に祈りを捧げるお祭りがまだまだあるそうです。
●ひげなで祭
千葉県香取市・側高神社/例年1月第2日曜日開催
杉岡さん「ひげなでとは、『髭を撫でる』という意味のひげなでです。神社の氏子(うじこ)が当番を引き継ぐときに行う儀式で、付け髭を付けた旧当番と新当番が、向かい合ってお互い日本酒を飲みます。一方が自分の髭を撫でたら、もう一方は絶対にお酒を飲み干さなければいけません」
新当番はこの我慢比べで、自分が神社を継ぐに足る男であることを証明しなければならないのでしょうか……。鎌倉時代が起源といわれ、かつてはどぶろくを飲んでいたのだとか。
●鬼問答
東京都世田谷区・喜多見氷川神社/例年2月3日(節分)開催
杉岡さん「節分の儀式を芝居調でやるという変わったお祭り。神官が豆をまくと突然鬼が現れて、『鬼は内って言っただろ』とつっこみを入れてきます。それで、神官が鬼にスルメを渡すと帰って行くという」
鬼に渡すのがなぜスルメなのかはよく分からないそう……。ちなみに、地域によっては鬼は神の使いとされ、節分のとき、『鬼は内、福は内、悪魔は外』と唱えるところもあると杉岡さんは語ります。