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福岡県警が公開中の「暴力団漫画」が相変わらず生々しい...「地元におれんごとするけんな」

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.01.05 19:21
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パート2は博多弁で組抜けを訴え

ところで、パート1は登場人物のセリフが全て標準語だった。あるいはそれが、地元から見るとリアリティに欠けるとの判断があったのだろうか。10月に公開された、現暴力団員に組抜けを勧めるパート2は博多弁になっている。
福岡の任侠の心を掴むための、制作サイドの判断だろうか。

「こんなはずじゃなかった・・・2」の4ページ目
「こんなはずじゃなかった・・・2」の4ページ目

こちらの主人公は現役の暴力団員。数年前までは夜の街で豪遊する毎日だったが、近年は警察からの締め付けのきつさ、上納金の厳しさに鬱々たる日々を送っている。ネイティブならではの福岡弁描写(「くらすぞコラ」「地元におれんごとするけんな」など)もあって、生々しさが大きく増しているのが印象深い。
それにしても、「パパ怖いよ~何でおこっとうと?」と愛する子供に泣かれたら、どんな人でもしんみりしてしまうに違いない。"単に気性の荒い人"に見えなくもないが、暴力団員は職務質問を受けやすいのだろうか。

漫画が終わった後の最後のページには、(組織を)離脱し、更生した人たちのエッセイが掲載されている。その一部を紹介しよう。兄貴分が九州弁ではないのは、関西系暴力団の下部組織だからだろうか......。

私が上納金を納めることができないで、途方に暮れていると、兄貴分から「シノギが出来んで一人前の極道か。人を殺してでも組に上納金を納めるのが、この世界や。」と罵声を浴びせられた。そして「シャブ(覚せい剤)のバイ(密売)を手伝え。そうすれば上納金は考えてやる。だがな、密売がバレたら、お前が全責任を負うのが条件やで。」と言われたのです。
ところが、密売をしても売り上げ代金は、組に全て吸い上げられたのです。
(中略)組の関係者が母の元へ押しかけ、「お前の息子がパクられた。これは組長へのヘタウチや。親として誠意を示せ。」とカネを要求していることを、面会にきた母親が涙ながらに言う姿を見て、血が激流し、自分のあさはかさを悟り、目が覚めた気がしました。(以下省略)

先述の朝日新聞デジタルは、漫画の絵本版を県内の中学、高校などに約780部配布したという。鉄は熱いうちに打てではないが、いっそ小学校の全生徒に配布した方がいいような気もする。

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