京都の「景観条例」騒動、チリ人店主は「日本の文化大切にしてきたのに」
[ちちんぷいぷい - 毎日放送] 2014年12月10日放送で「外観に厳しい京都」について取り上げていました。
あれこれ見ながらお店選びをするウィンドーショッピングは楽しいものです。
ですが実は関西のある場所で、"窓はダメ"という条例があるのをご存知でしょうか?
京都市東山区の針金細工店「Happy Bicycle」が、縦1.2m、横1.6mの窓をショーウィンドーとして開放したことと、側面にカウンターを設置したことが、条例に違反しているとしたのです。
このお店がある産寧坂(さんねいざか)は、市が「伝統的建造物群保存地区」に指定されています。
この場所で店が許可なく外観を変更したため、何度も指導するも応じなかったので、市が行政代執行に踏み切り、店のショーウィンドーを完全に板で覆いました。
来日して20年、日本の文化を大切にしてきたという「Happy Bicycle」のチリ人オーナー、ロペスさんは市の対応に納得がいかないと憤りを隠せません。
外観に厳しい京都、でも実は内部には自由?
京都市によると、建物は「塀と建物が一体」となっている伝統的な高塀造(たかへいづくり)でしたが、窓を勝手に作られたことで、高塀造でなくなってしまったと言います。
これまでに元に戻すように是正命令を出していましたが、応じなかったために今回の執行となったそうです。
京都市は年間5000万人以上の観光客が訪れるだけに景観に厳しい都市です。
この産寧坂以外にも伝統的な建造物を保存する地区が、祇園新橋、上賀茂、嵯峨鳥居本とあり、いずれも外観の改修や修繕など、もとの形を変えることは認められていません。
ただ、外観には厳しいものの建物内部についてはわりと自由に変更が出来るので、町家の外観なのに入ってみると意外と近代的な内装だった!なんて建物もけっこうあるのです。
こんなギャップも京都の魅力のひとつとしてあるのでしょうか。(ライター:ツカダ)