「リニアは京都を通すべき?」→アンケートの結果が予想以上に悲惨だった
日本経済再浮上のカギを握るといわれる「リニア中央新幹線」。完成すれば東京~名古屋間は約40分、東京~大阪間は約67分で結ばれ、関東~中京~関西の人の流れは一変する。
東海道新幹線の新大阪駅や新横浜駅を例に出すまでもなく、リニア駅設置によってその周辺が発展するのは確実だ。
※【全国】の円グラフ中、奈良の数字に誤りがあり修正しました。
一枚岩じゃない京都、関西他県も奈良を支持
次に県ごとの傾向を見てみる。
誘致合戦の当事者である京都と奈良。京都は劣勢に立たされているだけに、地元支持で1枚岩になっているかと思いきや、必ずしもそうでもない。京都府民の40.7%は「奈良」に投票している。
一方、奈良県民で「京都」支持は6.9%しかいない。長年のリニア誘致で県民の意見はほぼまとまっている。
滋賀は京都ルートの方が恐らく有利なはずだが、「奈良」支持率が約73%に達する。ただ滋賀に関しては、滋賀県版のURLがネット上で拡散されたこともあり、他地域の票が混ざっている可能性はあるが......。大阪府民の80%以上も奈良支持だ。
ちなみに、京都と奈良を除く関西4府県(滋賀・大阪・兵庫・和歌山)を合計した得票率は、「奈良」が75.8%で、「京都」が24.2%。全国の得票率と0.1%しか差がない。
京都府民の数少ない味方は?
投票総数10票以上の県で、京都支持率が比較的高かったのは「富山」で、半数近い45.5%。
2015年3月に長野~金沢間で開業する北陸新幹線は富山にも停車する。金沢から先は福井県敦賀市まで工事が着工済み。
そこから先の敦賀~大阪間はルート未定だが、湖西ルートと米原ルートが現在は有力。前者となれば京都駅停車の方が富山県民にとっては便利――そんな計算が働いているのだろうか(参照:金沢まで開業の北陸新幹線、その先は...小浜・湖西・米原、いい加減決めたら?)。
もっとも、さらに京都寄りに位置する石川と福井の両県は「奈良」の支持率が高かった。富山県民が京都を支持する理由がほかにもあるのだろうか......。
票数が少なかったところでは、静岡と群馬も京都の支持率が40.0%に達する。両県ともリニア中央新幹線は停車しないのだが......。
京都府民には申し訳ないが、奈良ルートへの全国的な支持の厚さばかりが裏付けられてしまった今回の調査。この結果、皆さんはどう考えるだろうか。