満員列車の敵「折り返し乗車」、横行路線はここだ!
三大都市圏の通勤列車の混雑率は以前よりも改善しつつあるが、朝夕のラッシュが激しい路線はまだまだ多く残されている。
混んだ列車に乗り込み、目の前で着座している人が途中で降りてくれたらラッキー。「座っている人は始発駅近くに住んでいるのかな、うらやましい」。そう思いながら我慢している人がほとんどだろう。
ところが世の中には、わざわざ始発駅まで行ってから反対方向の列車に乗る人もいる。なんで? 答えは簡単、そうすれば「座れる」からだ。
借入金返済中なのに...タダ乗りはいけません!
東急東横線・みなとみらい(MM)線の横浜駅では、渋谷駅方面の上り列車に座りたい乗客の一部が、MM線のみなとみらい駅などまで下り列車に乗り、ホーム向かいの上り列車に乗り換えて着座する――いわゆる「折り返し乗車」が横行している。
折り返し乗車をしている乗客の中には、当該区間の乗車券または定期券を持っていないケースが多数見られるという。
2004年に開業したMM線は建設に多額の借入金を要し、現在はその返済中。不正乗車されてはたまったものではない。
他路線でも折り返し乗車が...
不正乗車が発覚した場合、正規料金と追徴金を合算した3倍以上の料金を支払わされるのが相場。悪質な場合は鉄道営業法違反行為や詐欺行為として刑事告訴されることもある。
余計に乗車した時間を考えても愚かな行為なのは明らかだが、同様の不正行為は他の駅でもしばしば目撃される。下記の区間・駅はその一部だ。
●関東
・JR埼京線/北与野~大宮
・西武新宿線/高田馬場~西武新宿
・京王本線/北野~京王八王子
・京浜急行本線/品川~泉岳寺
・東急田園都市線/長津田~中央林間
・東京メトロ有楽町線/豊洲~新木場
●関西
・阪急宝塚・神戸・京都線/十三~梅田
・大阪市営地下鉄御堂筋線/新金岡~なかもず
・南海本線/新今宮~難波
・近鉄大阪線/鶴橋~上本町
対象区間の定期券や乗車券を持っていたとしても、「同じ車両に座り続けるのはずるい」「いったん改札を出るべきではないか」という意見もある。
そのため、利用客の多い始発駅では朝夕に整列乗車(一旦乗客を全員降ろした後にドアを開け直す)を実施しているところも多い。
日々すし詰めにされる乗客の側としては、なんとも許せない「折り返し乗車」。乗車ホームと降車ホームを分けて改札口を別にすれば防げるのかもしれないが、現実問題として難しい。結局は利用客の良心に訴えるしかないのだろうか。
(2015年7月31日追記)
大阪市営地下鉄御堂筋線は折り返し乗車が許されていました。詳しくは「折り返し乗車もルール上OK 大阪市営地下鉄は『乗車駅と降車駅さえ合っていれば、どのような経路でもいい』...なぜ?」をご覧ください。