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「新宿に生きた縄文人」が某Vシネ俳優そっくりだった

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.08.12 18:06
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日本国内で実施される発掘調査は毎年約8000件といわれる。文化庁主催の「発掘された日本列島展」は、前年に行われた調査の中から、全国的に注目された出土品や成果を紹介する。1995年から始まった展示会は「考古資料のグランプリ大会」と呼ばれるほどで、専門家でも滅多にお目にかかれない資料が勢揃いする。
2014年は宮城・東京・大阪・長野・福岡にある各博物館を巡回展示。現在は江戸東京博物館(東京都墨田区)で開催中だ。

同時開催の地域展「新宿に生きた縄文人」では、2012年に防衛省近くの新宿区市谷加賀町二丁目で出土した、5000~4000年前の人骨や土器、腰飾などが公開されている。関東の土壌は酸性のため通常骨が分解しやすいのだが、良好な保存状態で見つかるのは大変珍しい。

「地域展 新宿に生きた縄文人」のチラシ(写真は編集部が撮影)
「地域展 新宿に生きた縄文人」のチラシ(写真は編集部が撮影)

復元した顔は......竹内力っぽい?

展示品の目玉は頭骨を基に復元された12号人骨の「顔」なのだが、これが一般的な縄文人のイメージよりもずっと現代人に近い。推定年齢は40代。

しかも、新宿区歌舞伎町や大阪ミナミが舞台のドラマに出てきそうなタイプだ。とくに「Vシネの帝王」こと竹内力さんによく似ている。彼が芝居しているときの目ヂカラにはさすがに及ばないけれども、時折見せる緩んだ表情に通ずるものがある。あるいは海の男の顔というか(3、4キロ離れた東京湾で採れた海産物も食していた)。

ヘアスタイルは髪を後ろに結んだオールバック。ヒゲがないのは少々意外な感じを受けるが、骨格等を分かりやすく示すための配慮なのかもしれない。
そして頭部の一部が陥没して自然治癒した跡がみられる。専門家は「石で殴られた可能性がある」と話しており、修羅場を乗り越えた「漢」だったのかも......。
はるか昔の新宿では、こんなコワモテが当たり前のように闊歩していた――とすれば、現代の新宿にいる「龍が如く」な皆様は、その正当な後継者なのかもしれない。

そもそも縄文人って何者?

縄文人とは、約1万2000年前から3000年前の縄文時代に日本列島に住んでいた人々を指す。弥生人と比べて顔が濃く、身長が低いといわれる。しかし縄文時代は1万年と長い時代だったので、自然環境や食糧、異文化との人的交流がずっと同じだったとは考えにくい。時期によって身体的特徴が変化することは大いにあり得るだろう。

YouTubeに新宿区がアップした動画「新宿に生きた縄文人~市谷加賀町二丁目遺跡の発掘」の解説によると、ミトコンドリアDNAからわかる遺伝子のルーツは、母系が北方(シベリアのバイカル湖周辺)だった。

新宿に生きた縄文人~市谷加賀町二丁目遺跡の発掘(YouTubeより)

9月1日の休館日を除き、9月15日まで開館している。観覧料は一般が600円。常設展のチケットで地域展も見られる。

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