復活傾向にある「土曜授業」。東海地方の動きは?
[ドデスカ!-名古屋テレビ]2014年5月12日放送で12年ぶりに復活した土曜授業について取り上げていました。
今年度から全国で拡大 岐阜市では
土曜授業は、1992年につき1回、1995年月2回、2002年完全実施と、段階を経て実施された学校週5日制ですが、昨年国が教育委員会の判断で土曜日も授業を行うことができる方針を示したことを受け、今年度に入り土曜授業復活の動きが見られているとのことです。
岐阜市では42の小中学校で土曜授業が復活し、年10回、国語や算数などの通常授業を中心に行う予定です。
岐阜市の教育委員会の川治秀輝さんは「土曜日に家や塾などで勉強している子供と、ゲームや遊んだりしている子供を比べた時に学力に違いが見られたため、土曜日の過ごし方を一つの学力視点としました」とおっしゃっていました。
岐阜市の土曜授業は基本的に全員出席で、クラス担任が指導に当たるそうです。
名古屋市でも同様の取り組み その違いとは
一方名古屋市でも3つの学校で同じような取り組みが始まりましたが、こちらは土曜授業ではなく土曜学習という位置づけです。
名古屋市の土曜学習は1年生から6年生までの希望者のみが出席で、通常授業ではなく体験学習が中心となり、子供たちを教えているのは先生ではなく、企業や地域ボランティアの方々だとのこと。
年10回全て体験学習を予定しており、内容も学校が選べることになっています。
名古屋市教育委員会の谷藤洋久さんは「学校で学んだことをさらに結び付け、学ぶ喜びや意義を、体験活動で見出してくれたら良いと思います」とのことでした。
東海三県の実施状況 今後の課題
今月の時点で愛知県では8市町村、岐阜県では3市、三重県では21市町で今年度実施または実施予定となっているようです。
しかし課題もあるようで土曜授業を実施する必要性について文部科学省は、全国の教育委員会の回答について、必要11%、不要30%、どちらともいえない59%という結果になったと発表しており、その理由として土曜日に出勤する先生の代休を確保するのが難しいとの問題があるようです。
土曜授業はするのかしないのか、するとしたら通常授業なのか体験学習なのか、まずは子どもを主体に、学校、保護者で意見を交わせる機会を設けていただけると良いと思います。(ライター:神谷祐美)