土浦市のデカすぎる野望！ 世界一の巨大噴水と「常磐線」で狙うは東京征服...なのか！？
茨城県南部に位置する土浦市は、日本で２番目に広い湖の霞ヶ浦に面し、戦前は海軍の町として栄えた。中心市街地は北関東一と言われるほど風俗店が密集しているものの、それを除けば衰退が著しい。
そんな同市で2014年4月27日、「霞ヶ浦に世界一の噴水をつくる会設立総会」が開催された。
500メートル級の巨大噴水が霞ヶ浦に！？
現在の日本一は「びわこ花噴水」（滋賀県大津市）で長さ約440メートル、高さでは「月山湖大噴水」（山形県西川町）が112メートルとなっている。これを上回る噴水発射装置を霞ヶ浦に設置しようというのだ。
首相官邸のウェブサイトには予想イラストを含む資料がアップされている。周囲に霞が関を眺望できる施設をつくり、水辺の賑わいを創出するのが狙いだ。下地作りは進んでいるのだろう。
霞ヶ浦は湖というより沼に近く、平均水深は4メートルほどしかない。高く噴射できないことから、びわこ花噴水のようなタイプを目指すとみられる。同噴水は大津の人気観光スポットとなっており、「夜のイルミネーションに彩られた噴水は見ごたえがある」と高評価する声が高い。
問題は霞ヶ浦の水質。茨城県は浄化に取り組んでいるにもかかわらず、1970年代くらいから一向に改善されない。2011、2012年夏にはアオコが発生して土浦市内に悪臭が漂った。
「せっかく観光客がいらしても...水質改善の方が先では？」
「浄化が進まない霞ヶ浦の水が周囲に飛び散ることにならないか」
という意見も根強い。
常磐線が全部東京駅停車になれば首都圏から人が...！？
土浦にはもう一つ野望がある。それは常磐線の全列車を東京駅に乗り入れさせることだ。28日に「常磐線東京駅・横浜駅乗り入れ推進協議会決起集会」が土浦市のホテルで開催された。JR東日本は「全列車は物理的に無理」と主張している。高めの目標を設定することで、1本でも多く常磐線を西に走らせたいということか。
同じ茨城県内の話だが、全国2位の高さを誇る豊田城天守閣や、本州一の歩行者専用橋・竜神大吊橋がある。2014年4月9日付けJタウンネットの記事「でかすぎる天守閣に「渡っても何もない橋」...茨城県の何か間違っている豪華名所」でも取り上げたとおり、茨城に潜在的な観光資源が少なからずあることは間違いない。
あとは電車が東京・横浜まで延びさえすればOK。首都圏から観光客がやってきて、茨城の魅力を多くの人が知るようになり、「地域ブランド調査」も最下位脱出――いろんな意味で「デカすぎる」と笑ってしまいそうな土浦の両計画だが、都民のハートを捉える「東京征服」は着々と進んでいる......のかもしれない。