東武野田線が「アーバンパークライン」って正直どうよ?
虐げられていた野田線
東武の中では「虐げられていた」野田線。船橋、柏、野田、春日部、岩槻、大宮の各都市を結んでいるものの、元々は野田市のキッコーマン工場から醤油(しょうゆ)を輸送するために建設されたという経緯もあって、地元民にとってはあか抜けないイメージがあった。車両も1960年代前半に設計された8000系が過半を占める。しかも伊勢崎線や東上線から転属されたお下がりだ。
東武はそんな野田線のイメージアップに着手する。乗客向けWi-Fi対応の新型車両60000系の営業を2013年6月に開始。鉄道ファンの間からは「あの野田線に最新鋭の車両が投入されるなんて...」と驚きの声が上がった。2014年3月22日には東武初となるホームドアが船橋駅に設置された。一部区間での高架化工事も進んでいる。
そして今回の新愛称。「都市」(アーバン)と「公園」(パーク)を組み合わせた造語で、沿線には大規模な公園があることから名付けられた。もっともこれには先例があり、東武は伊勢崎線東武動物公園駅以南に東武スカイツリーラインという愛称を2012年に付けている。
近年同社は沿線の宅地開発を積極的に進めており、手がけた不動産の価値を高める一助になれば――という思惑も見え隠れする。そういえばマンションっぽい響きが新愛称にはある。