小学校の津波対策→「子どもたちに持久走を教える」

とにかく走って逃げる。津波から命を守る

愛知県田原市の堀切小学校は、海岸からわずか700ｍ、海抜5ｍの場所に位置しています。田原市が昨年作成した防災マップでも、津波の被害を受ける危険があると想定されている場所です。南海トラフで大きな地震が起きると、田原市には高さ1ｍの津波が最短12分で到達し、最大22ｍになると想定されており、「津波の高さによっては、学校まで到達すると思います」と校長先生。

そこで堀切小学校では離れた場所にある高台の避難所へ、いかに早く避難できるようになるか、週3日休み時間を利用して校庭を全力で走る訓練をしています。年に数回は避難所までの1.5ｋｍを走り、校庭での訓練が身についているかの確認をします。1.5ｋｍの道のりは、ほとんどが登り坂です。海抜5ｍの小学校から、最終的に海抜29ｍの運動公園の駐車場まで避難します。

1年生から6年生まで、15分以内で走るよう目標を掲げています。スムーズに走れるよう避難経路の矢印を30か所に設置するなどして、成果はかなり上がり全員15分以内で走り切っているとのことです。