仙台市には全列車が通過する「廃墟駅」がある
JR東日本仙台支社は、宮城県仙台市と山形市を結ぶ仙山線の「西仙台ハイランド駅」と「八ツ森駅」(ともに仙台市青葉区)を、2014年3月14日をもって廃止すると発表した。
板張りホームには穴が
両駅は特定の期間のみ営業する「臨時駅」。1987年3月に開業した西仙台ハイランド駅は、レジャー施設の仙台ハイランドの最寄駅として設置されたが、駅から施設までは3キロも離れているためマイカー客が多く、鉄道利用はふるわなかった。2003年のダイヤ改正以降は全列車が通過するようになり、現在に至っている。
八ツ森駅の開業は古く、1937年11月に近くにあったスキー場利用者のために設置された。スキーシーズン以外にもハイキング客の利用があったが、スキー場廃止以降、利用者はめっきり減って、1987年には臨時駅に格下げになり、2002年12月以降は全列車が通過する状態が続いていた。政令指定都市にありながら、周囲に人家はほとんどなく、駅前が未舗装という超秘境駅として鉄道マニアには知られていて、板張りのホームには穴が開いたままになっているという。
面白山高原駅は大丈夫か!?
廃止になる臨時駅がある一方で、仙山線には臨時駅から常設駅に昇格したケースもある。山形市にある「面白山高原駅」は八ツ森駅と同じ日に「面白山仮乗降場」として開業した。全国で唯一、鉄道でしか行けないスキー場「スノーパーク面白山」の利用者のために設置され、1987年に常設駅昇格と同時に改称し現在に至る。ゲレンデから駅までは徒歩0分...が売りだったのだが、スキー場は2009年から営業を休止。2012年3月から一部を除き快速通過駅となっている。