都内に大量出現、「謎の矢印」を追いかけてみた
ついにわかった正体
編集部に戻って周囲に尋ねてみたところ、計3時間近くもほっつき歩いていたことに呆れられつつ、
「以前、似たようなものを見たことがある」
「マラソンか何かのコースでは?」
との指摘を受けた。なるほど――とその方向で調べてみたところ、実はこの矢印、「ハッシュハウスハリアーズ(ハッシュ、HHH)」という一種のオリエンテーリングのためのものだということがわかった。
1938年からの長い歴史を持ち、世界各地に愛好者の集まりがあるという国際的なものだ。事前に担当者がチョークなどを使って道路上にコースを指定し、参加者たちはそれを追いながらランニングを行う。途中にはダミーのルートもあり、仲間たちとともに正解のコースを見つけ出すのが醍醐味だという(記者はそのダミーに延々はまっていたらしい)。ゴール後はみんなでビールを飲むのが慣習で、むしろそちらの方が主目的らしい。
スクープかと思った「謎の矢印」だが、結局記者の一人相撲だったようだ。