広島県内で活動するNPO 周囲の期待と資金繰りの悩み
国や県からの補助金に期待
店を仕切る地域ネットくれんどの大木紀子さんは経理を担当していますが、料理の腕前も高く、昼のバラエティ番組で「レシピの女王」に輝いた経歴があります。料理の腕前を買われて、パンも作ります。
大本さんの父親でくれんどの代表理事の小河勉さんは、「地域の役に立つということでパン屋を開いてみようと始めたが、(今では)福祉的就労の場ということで何とか運営しているのが現状です」とその苦労を語ります。
2003年に活動を開始したNPO法人くれんどは、障害者が集う「オープンハウス」を呉市で運営しています。利用者が年々増え続け、希望者を収容できない状況が続いたため、建物の増設を行いました。
しかし、NPOへは国や県から補助金が出ないため、6000万円もの費用はすべて自己資金とローン。代表理事の小河さんは、
「国のいろいろな政策にも『第3の公共』としてのNPOへの期待は大きいと言われていますが、もっと育ててくれる政策をしてほしい」
と話しています。