料理の万能選手「まこも」 三重・菰野町が売り出し中
局アナnetの2.5次元キャスター神宮寺雅音さんが、三重県菰野(こもの)町で採れるミステリアスな食材と、それを使ったグルメイベントについてレポートしてくれました。
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今回はミステリアスな秋の食材をご紹介します。今が旬な山の幸といえば、栗、マツタケ、サツマイモなどが思い浮かびますが、この植物、何かご存じですか?
これは「まこも(真菰)」といい、三重県菰野町の町名の由来となったといわれる植物。実は高い栄養価と不思議なパワーを秘めているのです
まこもの茎が肥大してできた「まこもたけ」は地元の郷土料理に使われます。柔らかいタケノコのような食感で甘みがあり、茹でてよし焼いてよし、炒めてよしの万能選手。食物繊維を多く含み、ビタミンB1やカルシウム、鉄分なども含みます。中華料理にも使われ、知らないうちに口にしているかもしれません。
料理の万能選手で食物繊維も豊富
そんなまこもを知ってもらおうと、六本木ヒルズのそばにあるレストランで2013年10月12日、「菰野まこもナイト in 六本木」が開かれました。参加予定者の200人を上回る多くの人出で賑わい、まこもを使った料理を楽しみました。
豊富な種類の料理が紹介された「まこもナイト」。たくさんの参加者を出迎えた菰野町長・石原正敬さんにお話を伺いました。
――まこもを知らない人って、まだ全国で多いですよね
「そうですね。それは厳然たる事実です」
――まこもの葉は、意外なものに使われるそうですね
「菰樽(こもだる)とかですね。あと、神社にある丸い座布団もマコモで作っています。古事記や日本書紀にまこもは出てきますし、日本古来より伝わる植物だと思います」
まこもナイトでは、菰野町の地酒の入った「菰樽」の鏡割りと乾杯の後、まこも料理とともに町の特産品が登場。厳選されたメスの豚だけを使用した「御在所山麓豚」、三重県のあんしん食材に指定された「田光米(たびかまい)」がふるまわれました。
湯の山温泉の女将たちの会「きらら」が企画したオリジナル商品「まこもだま」(飴)や「キララポンポン水」(サイダー)も好評。菰野町自慢の味が満喫できるイベントでした。
葉は伊勢神宮や出雲大社でも使われる
「きらら」の女将たちが働く町内の湯の山温泉は、別名「関西の奥座敷」ともいわれ、奈良時代から続く由緒ある温泉地です。名古屋からは片道1時間で、里山の原風景が広がります。
温泉街と鈴鹿山脈の主峰・御在所岳を結ぶロープウェイからは、伊勢平野や伊勢湾、知多半島が一望できます。
まこもは伊勢神宮の茣蓙(ござ)や、出雲大社の注連縄(しめなわ)にも使われているそう。スピリチャルなパワーを秘めたこの植物が、菰野町の町おこしにもご利益をもたらしてくれそうです。
★動画でも紹介中:「ミステリアスな秋の食材とは?(三重県こもの町)」