知らなかった...「板橋区」で金沢観光気分を味わう方法
北陸新幹線開業で注目を集める「北陸の小京都」金沢市と、23区の中でも比較的「印象が薄い」といわれがちな板橋区。「どこに関係があるの?」と思ってしまいそうな両者だが、実は意外な共通点が多数あり、「板橋=東京の小金沢(こがねざわ、ではなくて『しょうかなざわ』です)」というべき街なのをご存じだろうか。
金沢市のコミュニティチャンネルで作成された、「加賀藩ゆかりの地 板橋で金沢探し」という番組に沿って、その共通点を探しに行きたい。
いたばし観光ボランティア「もてなしたい」リーダー・小泉繁樹さんに案内してもらいながら、動画は進行する。石神井川に架かる金沢橋を渡って、まず向かったのが板橋区立加賀公園だ。
「金沢橋」に「加賀公園」? 板橋になぜ突然、金沢ゆかりの地名が出てくるのだろうか。 実はここは、江戸時代、金沢を収めていた加賀藩の下屋敷があったところ。下屋敷は広さが22万坪もあったが、現在、その一部が公園となっている。
下屋敷は、藩主・前田家の別荘として利用され、参勤交代の時は、衣装替えを行い、家族の対面の場として利用されたとのこと。下屋敷の中を石神井川が流れ、田畑もあり、作物を作っていたという。
こうした縁から、板橋区には前田家や金沢ゆかりの文物がいろいろと存在するのだ。
同公園内には、2008年、金沢市と板橋区の間で締結された「友好交流都市協定」の記念碑もある。その歴史的なつながりを大切にしながら、さらに絆を深め、末永く交流していこうというシンボルだ。写真上は記念碑、その上に尾山神社のステンドグラスをイメージしたモニュメントが飾られている。
石神井川沿いに歩いていくと、加賀橋から眺める景色の中に、兼六園のシンボルとして知られる「ことじとうろう」そっくりな灯籠が見える。
さらに、地元の和菓子屋「新月堂」で売られている銘菓は、その名も「加賀」「むさしの金澤」。
こんな感じで、動画は進行し、板橋区内の「加賀」「金沢」ゆかりの場所を訪ね歩くのだ。
北陸新幹線が開業したら、東京・板橋の人は、本場の加賀に行ってみたいと口をそろえて言っているが、金沢の人たちも、東京に残る加賀藩ゆかりの地を訪ねてみてはいかがだろうか。金沢の「まいどさん」と同様、いたばし観光ボランティア「もてなしたい」が、板橋に残る加賀・金沢を教えてくれるはずだ。