会社の上司や学校の先輩から食事をおごって貰う時のシチュエーションを思い浮かべてほしい。みなさんは、形だけでも財布を出すポーズをとるだろうか。それとも、お礼だけ言って財布を出すことはしないだろうか。 そんな「おごられ時の財布問題」について、Jタウンネットでは「おごられると分かっている状況で、財布をだす?」という質問を読者に投げかけた(2020年3月23日から5月19日、総得票数2569票)。 用意した選択肢は「出す」と「出さない」の2択。結果はどうなったのか...? 圧倒的に財布を出す派が... 全国の投票結果をまとめたのが、こちらの円グラフだ。 調査結果(Jタウンネット調べ) グラフを見て分かるように、全体の7割以上の票数を占めたのは「出す」派(75.6%=1941票)だった。一方「出さない」派には全体の約4分の1、24.4%にあたる628票が投じられた。 質問は47都道府県の読者に投げかけたのだが、9割以上の地域で「出す」派が優位という結果に(長野県と高知県のみ、僅差であるが出さない派が上回っていた)。 また東西でも見ても、「出す」派に地域差はないようだ。例えば、東西の大票田を比べると、東京都は1164票中895票(76.8%)、大阪府は167票中123票(73.6%)が「出す」派である。 全国の読者の大多数が「出す」派という結果となった今回の調査。 そこで気になるのは、ビジネスマナー的には「出す」「出さない」のどちらが正しいのか、という問題だ。 Jタウンネットは今回のアンケート結果をNPO法人日本サービスマナー協会の講師にぶつけてみることにした。 正しい「おごられマナー」とは 日本サービスマナー協会認定マナー講師の上田由佳子さんは5月21日、Jタウンネットの調査結果について、 「『おごられることを当たり前に思ってはいけない』と、感じている方が多いということですね」 と答える。 「出す」派が大多数という結果。形だけでも出すポーズをすることは、マナー的には良いことなのだろうか。 「マナーとしては、おごられることを当たり前と思わない姿勢をお見せすることです。 『財布を出す際は少しでも払います』という心がないと気持ちは伝わらないのではないでしょうか。そして必ずそれらの行動の後にはお礼と感謝の言葉を伝えることが大切です」(上田さん) たしかに、言葉や表情に気持ちがこもっていないと、財布を出しただけでは、上司に「気持ちがないな」と悟られてしまうかもしれない(もちろん、お金を払う気は鼻からないのだが...)。 財布をどうするかよりも、気持ちやお礼の言葉が大事だというのは分かった。 では、具体的にどんな行動をすればいいのか。財布を出すべきかどうかも含めて、改めてビジネスシーンでの正解はあるのか、上田さんに聞くと...。 「『正解』というのは状況により変わるため、無いと存じます。ただよくあるビジネスシーンでは、『食事をした場所の値段が高い・低い』時というより、『主催者』(誘ったのは誰か)による場合のほうが多いのではないでしょうか。 例えば、上司が誘って部下の立場ならば『今日の会費はいくらでしょうか』などの声かけをすることで、上司を立てることもでき、自分達も気が引けるということがないのではないでしょうか。 また部下から上司を誘った際は、『今日は私がお誘いしたので、割り勘にさせてください』などの一言があれば、結果はどうあれ、上司も自分も嫌な気分にはならないのではないかと感じます」