名鉄の「完全形態」路線図がおもしろい 消えた路線、すべて復活させてみたら...

2019年2月26日 11:00

中京圏に君臨する大手私鉄、名古屋鉄道(名鉄)。その路線網の「完全形態」を路線図化した画像が先日ツイッターに投稿された。

名鉄の路線をすべて、廃止になったものも含めて描いた路線図だ。愛知・岐阜の2県に計42もの線が繋がっている。だが、実際にこのネットワークが実在したことはなかった。

歴史を知るファン・マニアにとってはたまらない路線図だ。

名鉄、昔日の栄華

現在の名鉄が発足したのは1935年。

中京地域の多数の中小私鉄が合併を繰り返して1つの企業となったもので、それらの路線が1社になったので今のような路線になっている。とにかく路線の数が多いので、話題になった架空の路線図でも細かく色分けしたり、模様を付けたりして識別しやすくしている。

戦前にわずか6年で廃止された勝川線(味鋺~新勝川)まで記載してある徹底ぶり。また今は豊橋鉄道になっている渥美線も1954年まで名鉄の運営で、しっかり書きこまれてある。現在の路線図と比較してみよう。


こちらは実際の名鉄路線図(2019年2月現在)
こちらは実際の名鉄路線図(2019年2月現在)

名鉄岐阜駅から北の路線がすっぽりと消え、三河地方も途切れ途切れになっている。他にも支線が虫に食われたように消えているのがお分かりだろうか。これでも現在の総距離は444キロメートルで関西の近鉄、関東の東武に次いで長い距離だが、21世紀にローカル線の廃止が加速するまでは、総延長は500キロを超えていた。

冒頭の幻の路線図なら600キロをも超えていると思われる。

戦後は豊田線や知多新線、中部国際空港への空港線が開業したがそれ以上にローカル線の廃止が進んだ。岐阜や岡崎の路面電車、ユニークな犬山のモノレール線も廃止され、路線図だけをみたらかなりスリムに、悪く言えば貧相になってしまった。

もうひとつ、おもしろいのは駅の配置や駅名の決め方。

廃止になった駅も記入しているが、基本的に最新の駅名に沿っている中で、「近隣施設がなくなったりして実態にそぐわない駅は改名」したそうだ。広見線の学校前駅は命名由来の小学校が移転したため「市民グラウンド前駅」に。

知多新線には建設中止になった小野浦駅が記載されているなど、その芸の細かさがすごい。これだけの駅数の上に、なお統廃合で廃止されるなどして記載されていない駅もあるので、筋金入りのマニアでないとこの路線図の奥深さの全貌はわからないかもしれない。

あくまで記者の感想だが、この広大なネットワークがあった頃の名鉄なら、山王駅はナゴヤ球場前駅だったし、そうなれば名鉄名古屋駅も新名古屋駅だったことを思い出して懐かしい気分になった。

とはいえ、カオストレインさんも「未成線などは割愛しました」とコメントしているように、この図でもカバーしきれなかったほど名鉄の歴史は深い。新名古屋駅が完成する前に名古屋市内にあった押切町駅、戦前から21世紀まで続いた高山線への直通列車の存在もこの図では書ききれなかった。

名古屋周辺の鉄道の歴史は名鉄を抜きにしては成立しえない。名鉄を知っている人なら、世代を問わず思い入れのある駅が思い出されて、懐かしさがこみ上げるのではないだろうか。

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