ネットの恒例誤読「スク水揚げ」の歴史を検証してみた

2015年8月17日 17:28

もはや毎年恒例――。今年もまた「スク水揚げ」のニュースがネットを大いに騒がせた。

大漁の「スク水揚げ」?画像はイメージです(fukaponさん撮影、flickrより)
旧スクって現役なのね

話題になっているのは、2015年8月13日に配信された「奥武島でスク水揚げ 『ウミンチュへのボーナス』」という沖縄タイムスの記事だ。沖縄の高級魚「スク」という魚の水揚げを、「スク水(スクール水着)」の何かと勘違いしてしまう男性ユーザーが多く、「これはなんだ?」と毎年ネットで大きな話題を集める定番のネタになっている。沖縄以外ではスクという魚にあまりなじみがないこともあるようだ。

「スク水揚げ」を見出しにとった記事は、2013年から沖縄タイムスと琉球新報の2社から毎年7月から8月にかけてアップされている。今年で3回目を迎え、ネット上の反応も「今年もスク水揚げの季節ですか...」「毎年このニュースに釣られてる気がする」といったものがほとんどになってきた。

多くのユーザーは、漁業というよりネット上の「恒例行事」としてこのネタを楽しんでいるようだ。

夏の風物詩「スク水揚げ」、その歴史を検証してみると

いまや別の意味で「夏の風物詩」としてネット界に定着した感のある「スク水揚げ」ネタ。しかし、初出とみられる2011年7月30日の沖縄タイムスの記事は「海からのボーナス 奥武島でスク大漁」というタイトルで「スク水」という文字列は見当たらない。

しかし、その翌日。2ちゃんねるのあるユーザーが、上記の記事をもとに、「大量のスク水揚げ― 嬉しい海からのボーナスに「疲れも吹っ飛ぶよ」(以下略)」というタイトルのスレッドを立てた。これには、「このスレタイには騙される」「スク水どこ?ねぇどこなの?」などと、ある意味で初々しい反応が寄せられた。このときは「恒例ネタ」や「定期ネタ」としているユーザーは全くおらず、どうやら、このスレッドが「スク水揚げ」ネタのはじまりと見て間違いないようだ。

「スク水揚げ」が登場した初めての記事(画像は琉球新報電子版より)
「スク水揚げ」が登場した初めての記事(画像は琉球新報ウェブサイトより)

2013年には琉球新報が「奥武島でスク水揚げ 『海からのボーナス』」という記事を、沖縄タイムスが「スク水揚げ 奥武漁港で今年初」という記事をそれぞれ同日に配信。初めて見出しに「スク水揚げ」が使われたこの記事は、ツイッターを中心に話題となり、一気に「スク水揚げ」ネタがネット上に拡散するきっかけとなった。

翌2014年には、肝心のスクが不漁だったにも関わらず、両社とも「『海からボーナス』 旧暦7月1日にスク水揚げ」(琉球新報)、「奥武島でスク水揚げ 少量も漁師ら一安心」(沖縄タイムス)という記事を配信。両社がこのネット上の反応をどれだけ意識していたのかどうかは不明だが、どうやらここで、完全にスク水揚げが「恒例行事」として定着したとみられる。

もちろん今年も、沖縄タイムスだけでなく琉球新報も記事を配信しており、当分の間このネタは続きそうである。もし「スク」が全く獲れなかったとしても、「漁師ガッカリ 今年はスク水揚げなし」のような見出しが出れば、ネット上では新たな話題をさらいそうだ。

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