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日本遺産・重要文化的景観の街 高島市・大溝の歴史にふれる「大溝の水辺さんぽ」

2022.12.28 14:00

 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202212271735-O5-4xmy7s9z

滋賀県では、「琵琶湖をはじめとした自然と歩みをそろえ、ゆっくり、ていねいに暮らしてきた、滋賀の時間の流れや暮らしを体感できる、“心のリズムを整える新たなツーリズム”」を「シガリズム」として推進しています。
ここでは、そんな「シガリズム」の一例をご紹介します。

 
【高島市・大溝について】
古代から関西・若狭・北陸地方を結ぶ古代七道の北陸道が通り交通の要所として栄えた滋賀県の北西部に位置する高島市。県内で最大の面積規模を持つ高島市には「マキノ・今津・新旭・安曇川・朽木・近江高島」の6つの地域があり、そのうちの1つ、近江高島エリアには『大溝(おおみぞ)』という静かで風光明媚な集落があります。平成27年には市内で3か所目の「重要文化的景観」そして「日本遺産」の一つに選定されています。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202212271735-O6-cLI9d72E】  【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202212271735-O7-1LEhZ8a1
(写真:左から「大溝の水辺景観」案内図、JR近江高島駅内にある掲示物)

 
高島市勝野にある大溝は、市内の南端部に位置する田舎町。古くから都のあった奈良や京都、そして日本海を結ぶ交通の重要拠点として発達しました。琵琶湖岸には「勝野津(かつのつ)」と呼ばれる港があり、船で大溝にやってくる人、そしてここから船で旅立つ人や荷物も多かったと考えられています。戦国時代末期には、戦国武将の1人織田信長の甥にあたる織田信澄によって「大溝城」が築かれ、その後は歴代の城主・藩主によって周辺の城下町が整備され、その面影は現在も町の各所に残っています。
主な見どころは、戦国時代の水城跡として貴重な石垣を残す「大溝城跡」、その南東に広がる「打下集落」と「乙女ヶ池」、北西に広がる「勝野の城下町一帯」です。
特に雪が降り積もる冬の時期の大溝には、この時期にしか見られない幻想的な世界が広がります。まず「大溝城跡」は周辺の木の葉が落ちることによって石垣の全貌が良く見え、そこに雪が積もる姿がとても見ものとなっています。次に琵琶湖ではこの時期「浮き島現象」と呼ばれる蜃気楼(下位蜃気楼)が現れることが多く、この蜃気楼を打下の琵琶湖から観測することができます。そして、雪景色が広がる「乙女が池」を望みながら、大溝にある喜多品老舗さんの鮒寿司をアテに地元のお酒「萩の露」で一杯するのも風流でオススメです。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202212271735-O8-77T7408j】 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202212271735-O9-pJuCBI24】  
(写真:琵琶湖の下位蜃気楼)    (写真:乙女ヶ池の雪景色)

 

【重要文化的景観とは】
「重要文化的景観」は日本の景観計画区域または景観地区内にある「文化的景観」を指し、この「文化的景観」には地域における人々の生活または生業および当該地域の風土により形成された景観地で人々の生活または生業の理解のために欠くことのできないものを意味します。
高島市内で3か所目の重要文化的景観に選定された「大溝の水辺景観」には、中・近世に遡る大溝
城とその城下町の空間構造を現在も継承する景観地であり、琵琶湖の内湖の水、山麓の湧水を巧みに
利用して営む人々の生活や生業によって形成されてきました。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202212271735-O10-UK06r2nk
(写真:高島市内に広がる琵琶湖)

 

【大溝の水辺景観まちづくり協議会】
平成27年に国の「重要文化的景観」に大溝の水辺景観が選定されたことをきっかけに「大溝の水辺景観まちづくり協議会」が設立され、まちの活性化を目的に活動を行っています。
このまちづくり協議会のメンバーの1人であり、副会長を務める仁賀定夫(にが さだお)さんも地元ガイドとしてこれまでにも多くの方に大溝の魅力を一緒に歩きながら伝えてこられました。

(【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202212271735-O11-5w32tF2d
(写真:大溝の水辺景観まちづくり協議会の所属メンバー、2列目の左から2人目が副会長の仁賀定夫さん)

元々は会社員だった仁賀さんがまちづくりの活動に関わったのは60代の頃。地元の自治会長をやっていたことも機に、自身が生まれ育った大溝という地域が持つ歴史的な魅力、例えば歴史の授業で習う「壬申の乱」の終焉地は大溝の地だった、ということをはじめ、多くの方にどのようして伝えることができるかと、地元や協議会の方々と協力して様々な取り組みを行ってこられました。
そのうちのひとつが、地元のガイドによるまちあるきツアーです。

 

【大溝のまちづくり協議会によるツアー】
重要文化的景観・日本遺産に選定された「大溝の水辺景観」の魅力をより身近に感じてもらうため、
「大溝のまちづくり協議会」では地元ガイドによる水辺のまちあるきを体感できる「ガイド付まちあるきツアー」を2種類用意しています。

 
<ガイド付まちあるきツアー1>
いにしえのミステリースポット 水辺の街道コース
内湖「乙女が池」や、近江最古の神社と言われる「白鬚神社」、山里にひっそりとたたずむ中世の石仏「鵜川四十八体仏」など、地元ガイドによる歴史解説を聞きながら古代の街道に沿って歩きます。 
このコースの魅力は、古代史好きにはたまらない歴史秘話がたくさん聞けること、乙女が池や琵琶湖岸の癒しの自然風景を間近に感じることが出来る点です。
所要時間は約3時間、7kmのコースとなっています。

■基本コース
①近江高島駅(出発)→②大溝城跡→③乙女ヶ池・太鼓橋→④打下集落・琵琶湖岸→⑤鵜川四十八体
仏→⑥白鬚神社→⑦江若鉄道跡→⑧駅前広場(到着)
※他に90分コースもあります(白鬚神社を省く)。

 
<ガイド付まちあるきツアー2>
戦国~江戸時代のまちづくり 水辺の城下町コース
戦国武将、明智光秀が設計したと言われる「大溝城跡」とその城下町を歩くコース。全国でも珍しい江戸時代から続く水道システムや豪華絢爛な大溝祭など、大溝ならではのまちづくりについて、地元ガイドによる案内で楽しむことができます。このコースの魅力は、古代地図を片手に城跡や城下町をぶらりまちあるき、そして現代に引き継がれる近世のまちづくりを知ることができ、所要時間はおよそ90分、4kmのコースとなっています。

■基本コース
①近江高島駅(出発)→②大溝城跡→③総門→④高島びれっじ→⑤まちわり水路→⑥武家屋敷跡→⑦古式水道(タチアガリ)→⑧近江高島駅(到着)
※他に60分コースもあります(コースを一部省略)。

 
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202212271735-O12-NC1D6I60
(写真:地元ガイドによるまちあるきツアーの一部)

 

<参加方法>
・参加料:各コースともおひとり500円(税込)
*原則、当日ガイドにまとめて現金でお支払いください。

・人数:5名以上でお申し込みください。
*おおよそ5〜12名にガイドが一人つきます。
*21名以上の申し込みで団体割引あり。
*4名以下でご参加の場合はご相談ください。

・申込方法:14日前までに電話か予約フォームから、いずれかのコースと日程をご予約ください。
ご予約フォームとツアー詳細についてはウェブサイト(https://oomizo.shiga.jp/machiaruki/)からお願いします。
・ツアー内容はご希望に合わせてアレンジも可能ですので、まずはお問い合わせください。
※年末年始休暇期間中にお申込みいただいた場合は、1/6(金)以降に順次対応いたします。

 

【お問い合わせ】
大溝の水辺景観まちづくり協議会
・TEL:0740-36-2011(10時~17時・水木定休)
(※年末年始は12/28(水)~1/5(木)まで休館となります。)
・FAX:0740-36-2012(24時間受付)
・mail : oomizo.mizube@gmail.com(24時間受付) 
・URL: https://oomizo.shiga.jp/
※大溝一帯の陣屋で唯一の遺構である「総門」(1619年築)は、普段「大溝まち並み案内処」および「大溝の水辺景観まちづくり協議会の事務所」として利用していますが、2022年5月から約2年間の改修工事期間に入ったため、現在は総門斜め向かいの仮事務所に移転していますのでご注意ください。

 
【この記事に関するお問い合わせ】
滋賀県商工観光労働部観光振興局
シガリズム推進室 大根田
TEL:077-528-3743
mail:ff00@pref.shiga.lg.jp

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