電通、「第16回ウェルネス1万人調査」を実施
―「ウェルビーイング」の認知・理解度は約2割にとどまる一方、約6割はその概念に共感―
2022年12月15日
株式会社 電 通
株式会社電通(本社:東京都港区、社長:榑谷 典洋)において、ヘルスケア領域のターゲット戦略やビジネスモデルの策定から開発、市場投入、コミュニケーション施策までをワンストップでサポートする専門組織「電通ヘルスケアチーム」は、全国20~60代の男女計1万人を対象に、「第16回ウェルネス1万人調査」(以下「本調査」)を実施しました。生活者の健康意識や行動からヘルスケアインサイトを把握し、生活者視点で見た市場ニーズやトレンドを明らかにするため、2007年から毎年実施しています。
このため、生活者の健康意識や行動の変化について経年比較でき、新型コロナウイルス感染症拡大による影響を分析することも可能です。また本調査では現在の自分の「幸せ度」に加え、ヘルスケア領域において重視されるようになった「ウェルビーイング」(精神的・身体的・社会的に健康で幸福であること)に関する認知・理解・意向も新たに確認しています。
当リリースでは、本調査から得られた主なファインディングスについてお知らせします。
【主なファインディングス】
1.「ウェルビーイング」という言葉を聞いて、「内容まで理解している」と回答した人は4.6%、「見聞きしたことがある程度(内容はわからない)」と回答した人は16.2%。社会における注目度は高まっているものの、言葉の認知・理解度は生活者の約2割(20.8%)にとどまっている。
2.一方で、「精神的な満足感・幸福感を保つための生活を大事にしたい」と回答した人は約6割に達しており、概念としての「ウェルビーイング」への共感度は高まっているものと推察される。
3.生活者が現在の自分の「幸せ度」を100点満点で自己採点した平均は57.4点。性・年代別では男女ともに60代が最も高い(60代男性:62.3点/60代女性:65.7点)。また全体の約6割(61.8%)が、この先の1年で「もっと高い点数を目指したい」と回答。
4.「幸せ度」の点数アップに必要な項目は、「からだの状態が良好・不調がない」ことが最も高く(46.9%)、「安定的な収入」(43.8%)、「収入の増加」(42.5%)、「こころの状態が良好・不調がない」(41.3%)と、健康と経済面の要因が続く。一方で、「仕事にやりがい・充実感を感じる」(18.6%)、「仕事で大きな成果を出す」(6.8%)など、収入面以外での“仕事上での成功・満足感”は相対的に低い結果となった。
注)本調査における構成比(%)は小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。
【各ファインディングスの詳細】
1.「ウェルビーイング」という言葉を聞いて、「内容まで理解している」と回答した人は4.6%、「見聞きしたことがある程度(内容はわからない)」と回答した人は16.2%。社会における注目度は高まっているものの、言葉の認知・理解度は生活者の約2割(20.8%)にとどまっている。
・性・年代別では、男女ともに20代が最も認知・理解度(「内容まで理解している」と「見聞きしたことがある程度(内容はわからない)」の合計)が高く、60代が最も低い。「ウェルビーイング」という言葉は、海外のトレンドやライフスタイルの文脈で語られる機会が多く、流行に敏感な若い年代の方が目にする機会が多かったことが要因と推察される。【図表1】
【図表1】
Q. あなたは、以下の言葉やその内容をご存じですか。それぞれについてお知らせください。
「ウェルビーイング」
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202212141195-O1-nb2j3E88】
2.一方で、「精神的な満足感・幸福感を保つための生活を大事にしたい」と回答した人は約6割に達しており、概念としての「ウェルビーイング」への共感度は高まっているものと推察される。
・全体の59.2%が「精神的な満足感・幸福感を保つための生活を大事にしたい」と回答(「非常にあてはまる」「ややあてはまる」の合計)。全年代で男性よりも女性の方が、生活における精神的な満足感・幸福感の維持に対する意向が高い結果に。最も高い60代女性では75.0%にのぼる。【図表2】
・「ウェルビーイング」に関連が高いと推察される「心の状態や思考をコントロールし、常に良いコンディションでありたい」、「自分にとって心地良い環境を整えて、丁寧に暮らしたい」といった意向も、同様の傾向で女性の共感度が高い。【図表3】【図表4】
【図表2】
Q. 以下の項目について、あなたにどの程度あてはまりますか。それぞれについてお知らせください。
「精神的な満足感・幸福感を保つための生活を大事にしたい」
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202212141195-O2-w441nPDN】
【図表3】
Q. 以下の項目について、あなたにどの程度あてはまりますか。それぞれについてお知らせください。
「心の状態や思考をコントロールし、常に良いコンディションでありたい」
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202212141195-O3-8S71wqu1】
【図表4】
Q. 以下の項目について、あなたにどの程度あてはまりますか。それぞれについてお知らせください。
「自分にとって心地良い環境を整えて、丁寧に暮らしたい」
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202212141195-O4-33Sk0fQP】
3.生活者が現在の自分の「幸せ度」を100点満点で自己採点した平均は57.4点。性・年代別では男女ともに60代が最も高い(60代男性:62.3点/60代女性:65.7点)。また全体の約6割(61.8%)が、この先の1年で「もっと高い点数を目指したい」と回答。
・経年比較では、2019年以降、「幸せ度」は下降傾向(2019年:60.6点、2022年:57.4点)。長引くコロナ禍によるストレスも影響していると推察される。【図表5】また、性・年代別では男女ともに60代が最も高い(60代男性:62.3点/60代女性:65.7点)。【図表6】
・「幸せ度」に関して、全体の61.8%がこの先の1年で「もっと高い点数を目指したい」と回答(「今の点数に満足しているが、もっと高い点数を目指したい」「今の点数に満足しておらず、もっと高い点数を目指したい」の合計)。20~40代女性が高い(20代女性:66.4%/30代女性:69.1%/40代女性:68.9%)。ライフステージの変化や仕事上の責任の重さなど、負担感の大きくなる性・年代であることから、ストレスや疲れを改善したいという欲求が表れているものと推察。【図表7】
【図表5】 【図表6】
「幸せ度」の点数(平均)の経年比較 Q. 直近1年間のあなたの「幸せ度」は、
100点満点でいうと、何点ぐらいだと思いますか。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202212141195-O5-n4A40JSz】
【図表7】
Q. 先ほどお答えになった「幸せ度」の点数について、どの程度満足していますか。また、これから先の1年間で今よりも高い点数(満足度)を目指したいと思いますか。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202212141195-O6-tOt5gq96】
4.「幸せ度」の点数アップに必要な項目は、「からだの状態が良好・不調がない」ことが最も高く(46.9%)、「安定的な収入」(43.8%)、「収入の増加」(42.5%)、「こころの状態が良好・不調がない」(41.3%)と、健康と経済面の要因が続く。一方で、「仕事にやりがい・充実感を感じる」(18.6%)、「仕事で大きな成果を出す」(6.8%)など、収入面以外での“仕事上での成功・満足感”は相対的に低い結果となった。
・男性よりも女性の方が「からだの状態」や「こころの状態」など、「幸せ度」が向上する要因に「健康面」を選ぶ割合が高い。【図表8】
・その一方で、「仕事にやりがい・充実感を感じる」との回答は、30代女性が最も高く(25.5%)、女性の社会進出が注目される現代の世相を示す結果に。【図表9】
【図表8】
Q. 「幸せ度」についてお伺いします。あなたは、どのようなことがあれば「幸せ度」の点数が上がりますか。以下の中からあてはまるものをすべてお知らせください。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202212141195-O7-mt6Y35uI】
【図表9】「仕事にやりがい・充実感を感じる」を選択した人の構成(性・年代別)
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202212141195-O8-Ep99333A】
【本調査概要】
・目的:生活者の健康意識と行動からヘルスケアの現状を把握し、消費者視点で見たヘルスケアトレンドを予測。その攻略法を探る。
・対象エリア:日本全国
・対象者条件:20~60代の男女
・サンプル数:10,000 ※性・年代別、地域構成比を人口構成比(R2国勢調査)にあわせて回収
・調査手法:インターネット調査
・調査期間:2022年9月16日~9月18日
・調査機関:株式会社電通マクロミルインサイト
<電通ヘルスケアチームの概要>
ヘルスケア領域に特化したプランナーが所属し、医療用医薬品、OTC医薬品、食品、ヘルステックなどの幅広い業界の事業戦略、マーケティング戦略をサポートするチーム。ウェルネス1万人調査をはじめ、医師/薬剤師の調査や患者調査など豊富なデータソースを活用し、ヘルスケア領域での事業/コミュニケーション活動をサポート。
以上