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“さかな×サステナ”を実現する取り組み!「天然魚プロジェクト」で獲れた低利用魚が集まる「くら天然魚市場」

2022.11.02 14:00

大幅減少!深刻化する日本人の魚食離れにストップを!11月より、毎月3〜7日は「さかなの日」と制定

2022年11月2日
くら寿司株式会社

くら寿司 ニュースレター2022年11月号
《 11月より、毎月3〜7日は「さかなの日」と制定 》
大幅減少!深刻化する日本人の魚食離れにストップを!
“さかな(漁業振興)×サステナ(ビリティ)”を実現する最新の取り組み
「天然魚プロジェクト」で獲れた低利用魚が集まる「くら天然魚市場」とは

世界では一人当たりの魚介類の消費量が過去半世紀で約2倍に増加し、近年においてもそのペースは上昇傾向です。その一方、日本での水産物の年間消費量は2001年度の40.2㎏をピークに、2019年度の23.8㎏まで一貫して減少しています。「魚介類を摂取して健康に配慮したい」といったプラス要素の認識が広がってきてはいるものの、「魚の扱いにくさ」「調理の手間」というマイナス要素が越えづらい壁となり、家庭での消費にブレーキをかけています。さらに、世界的な消費量増加に比例し、水産物の価格も上昇傾向にあります。日本人が魚を日常的に、美味しく食べ続けられる、そんな未来を守るためにも、魚食離れを食い止めることは、大きな課題となっています。本来この課題を食い止めるために重視されるべきは漁業従事者の数ですが、不安定な収入、厳しい労働環境、高齢化などによる担い手不足で減少傾向にあるのです。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202211029148-O12-58ts1l8Q

〇主要国・地域の1人1年あたり食用魚介類消費量の推移
(粗食料ベース)
出典:水産庁 「令和3年度 水産白書」
『資料:FAO「FAOSTAT(Food Balance Sheets)」
(日本以外の国)及び農林水産省「食料需給表」(日本)

そのような中、水産庁は、現代のライフスタイルに考慮した、魚介類のより一層の消費拡大に向けた施策について検討を進め、毎月3〜7日を「さかなの日」と制定。2022年11月から消費者への情報発信を開始します。「さかなの日」のコンセプトとされているのが“さかな×サステナ”です。水産物は、自然の再生産システムの中で、その循環に影響を与えないよう適切な漁獲や獲れた魚を無駄なく活用することで、永続的な水産資源の利用を図っていく必要があります。日本では、水産物の持続的な利用を目的とした各種規制を設け、水産資源を適切に管理しながら、漁業を行っています。さらに、漁船・養殖活動により排出される温室効果ガスの量は、1次産業の中でも圧倒的に低く(400百万トン/年)、脱炭素に貢献可能な産業だといえます。
魚食を積極的に進めることは、未来の子供たちに豊かな海やおいしい魚を残すことにつながっていく。“さかな×サステナ”という「さかなの日」のキーワードは、SDGsへの意識を高めることにつながることが期待されます。そして、くら寿司が継続している「天然魚プロジェクト」とも深く関連するものです。
「天然魚プロジェクト」は、2010年に始動しました。日本人が日本の魚を食べ続ける未来を創造するため、限りある水産資源の保全と、国内の漁業者の皆さまと共存共栄を目指した地道な活動も、10年以上が経過。今年秋には同プロジェクトのハブ的役割を果たしている大阪市貝塚市の「くら天然魚市場」のリニューアル、「自社加工センター」増設も完了させ、取り組みに一層力を入れて参ります。今回はその最新事例についてご紹介いたします。

「天然魚プロジェクト」の要所となる「自社加工センター」と「くら天然魚市場」
2016年10月、「天然魚プロジェクト」を推進するため、大阪府貝塚市に竣工した天然魚用の自社加工センター「貝塚センター」の総面積は約4,500坪。さらに、2022年10月には増設工事が完了し、11月から稼働します。加工センターでは、全国116箇所の漁港から集まる国産天然魚を毎日加工し、全国の店舗へ出荷できる体制を整えています。また、市場にあまり出回らない低利用魚や通常廃棄されてしまう活用できない部位も、余すところなく利用するよう努めており、「天然魚プロジェクト」の一環である定置網にかかった国産天然魚を年間契約で丸ごと買い取る「一船買い」や「さかな100%プロジェクト」にとって、必要不可欠な存在になっています。
その自社加工センターに隣設する「くら天然魚市場」は、一船買いなどで仕入れた魚の中でも、全国の店舗で販売するネタとして扱いにくいサイズや少量の魚、また高級な魚なども、余すことなく扱う為の新たな販路として、また、豊かな日本の魚食文化を今一度見つめなおすために誕生した、自社直売施設です。漁場直送の天然魚が毎日60種類以上並び、無料で鮮魚を捌くサービスなどを通じ魚に親しんでいただく一方で、2022年夏には、魚の魅力を生かしたメニューを投入するなどリニューアル。自宅で魚を調理する機会が少ないお客さまにも気軽にご利用いただけるよう、新商品の開発に力を入れています。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202211029148-O8-66s045JL
■店舗概要
・住所:〒597-0021 大阪府貝塚市小瀬188
・電話:072-493-6124
・営業時間:全日 10:00〜20:00
*詳細はHPをご確認ください(https://www.kurasushi.co.jp/kura_tennengyo/

低利用魚と活用できない部位とは
「天然魚プロジェクト」の一環である「一船買い」の定置網には、おいしいにもかかわらず知名度がなかったり、加工や調理の仕方が難しかったりなどの理由で市場にあまり出回らない低利用魚もかかります。低利用魚は比較的安値で取引されることが多く、漁師さんの収入安定につながりにくい存在です。さらに、魚価が不安定、燃料油の高騰などの問題もあり、低利用魚の積極的な活用は漁師さんを支える大切な取り組みです。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202211029148-O7-2LHRxYe1

また、「さかな100%プロジェクト」では、魚の約60%を占める寿司ネタにはできない部位までも全て活用できるよう、商品開発を続けています。これにより当社は利益を生み出すことができ、その分、漁師さんから適正な価格で買い取ることにより還元できるので、双方が生業として続けていくことが可能になります。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202211029148-O14-385WB372

 
海の資源を余すところなくお客様に提供したい! くら寿司随一の魚愛で知られるバイヤー・大濱喬王が漁師さんとの協働で生まれた商品をご紹介

漁業創生のための様々な活動を漁業者の皆様と行っている「天然魚プロジェクト」の中心人物であり、天然魚バイヤーとして全国の漁港を巡る大濱喬王。彼の仕事のひとつに、一般的に市場には出回らない低利用魚を使った商品開発があります。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202211029148-O11-72BkTM4T
魚種を聞けば、だいたい適した調理法が想像できますが、漁師さんとの会話から、今でも「そんな食べ方があるんだ」と学ぶことはたくさんあります。国産天然魚の魅力はなんといっても種類が多いところです。まだまだたくさんある未開拓の魚種に光を当て、消費者の皆さまから「また食べたい」と思っていただける、長く愛される人気商品を開発していきたいと思います。

産地限定の珍味が身近な一品に・・・「天然アカエイの軟骨揚げ」
食べられる部分が少なく、漁獲後の血抜き作業が必要で、また、しっぽに毒があるので作業も危険な低利用魚のアカエイ。商品開発を成功させるには、しっぽや食べられない部分を港で除去する、血抜きをするなど、漁師さんたちの協力が不可欠でした。美味しさと収益につながるという実感を漁師さんが持ち、良質な状態でアカエイを届けてくださったことで、商品化が実現。そのアカエイを自社加工センターで調理し、くら天然魚市場で毎日販売しています。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202211029148-O9-MHaKToo4
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万人に愛される定番に 「スリーミーコロッケ」
商品化できる魚の部位を約40%から60%に押し上げたのが、このスリーミーコロッケです。骨の周りについた中落など、寿司ネタとして活用できなかった身をすり身にし、ジャガイモと和えて作るコロッケで、どの季節の、どのお魚が入っても同じ味わい、同じ美味しさを感じていただけるよう試作を重ねました。材料が魚だと聞いていなければ、お肉のコロッケだと思われてしまうくらい、老若男女が大好きな定番コロッケの味わいにたどりつきました。プレーンのほかカレー味も人気で、くら天然魚市場の惣菜コーナーに欠かせない商品です。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202211029148-O5-KJav9R9M
骨やアラが稲作にも「さかな100%プロジェクトの魚粉を活用したお米」
さかなを100%使い切る、そのために避けて通れなかったのが骨やアラを使いきる知恵です。くら寿司では、国産天然魚の加工の際に出る骨やアラを魚粉に加工し、養殖魚用飼料の一部として活用し新たな魚を育てる取り組みを開始。さらには、“農作物の肥料”としても魚粉を活用し、「さかな100%プロジェクトの魚粉を活用したお米」を育てています。2018年11月に販売をスタートし、5年目となる今年は豊作となり、くら天然魚市場等でお買い求めいただけます。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202211029148-O10-0Bq61K77
「さかなの日」を通じて、国産天然魚の多様性など更なる魅力を知ってもらいたい
国産天然魚の魅力を消費者の皆さんに伝え、身近に感じてもらうために「さかなの日」を積極的に活用していきたいと考えています。未開拓の低利用魚も含めた多様性は、国産天然魚のアドバンテージであり、一年で365種類、毎日異なる魚種を食べ続けられるほど、豊富なラインナップが揃っています。魚の数だけ異なる美味しさがあり、調理法を変えればさらにバリエーションは増えていきます。また、漁業者、加工者、鮮魚店、製造メーカー、量販店、外食チェーン店など魚に関わるメンバーと連携・協働もしながら、魚食の拡大を目指していきたいと思います。

参考情報 : 漁業創生に関する当社の取り組みの詳細
○天然魚プロジェクト(2010年~)と一船買い(2015年~)
子や孫の代まで、日本の魚が食べられる未来のために漁業者様との共存共栄を目指す当プロジェクトでは、全国116箇所の漁港・漁協様と直接取引し、新鮮な魚を仕入れています。2015年には定置網にかかった魚を丸ごと買い取る「一船買い」を開始。定置網で獲れた魚を重量に応じて一年を通じ決めた価格で買い取るため、市場価格に左右されず、漁師さんの安定した収入につながります。一方、当社にとっても、豊富な魚種を安定して仕入れることができます。また、美味しいにも関わらず、あまり市場に出回っていない低利用魚の活用も進めています。例えば、ハワイでは「マヒマヒ」と呼ばれる「シイラ」や昔は高級魚として扱われていたといわれる「ボラ」などです。当社の充実した加工体制や商品開発のノウハウを生かし、商品化できたことで、それまであまり値が付かなった魚の価値が高まり、漁師さんに還元することができています。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202211029148-O2-62T7P754
○さかな100%プロジェクト(「循環フィッシュ」の販売)(2018年~)
国産天然魚のどうしても商品にできない部位を魚粉にし、養殖魚のエサの一部に活用。このエサに柑橘類のオイルや皮などを混ぜて養殖し、「みかんぶり」や「みかんサーモン」などの「フルーティーフィッシュ」として販売しています。価格高騰が続き、生産者の方々の負担にもなっている養殖用エサのコストダウンにも成功。また、仕入れた魚をすべて丸ごと使い切ることで、貴重な海洋資源の保全、SDGsの達成にもつながります。

○天然魚魚育(うおいく)プロジェクト(2019年~)
市場に出荷しても値が付きにくい定置網にかかったハマチやタイの未成魚を、養殖用の生けすで寿司ネタにできるサイズにまで畜養。また、「磯焼け」の原因となり、駆除対象となっているニザダイは、定置網にかかることが多い一方で、その独特のにおいから食用としては敬遠され、市場にほぼ出回っていない魚ですが、一定期間エサとしてキャベツを与えることで、においが薄まることが分かり、商品化に成功しました。限りある海洋資源の保全と、商品の高付加価値化による漁師さんへの還元につながる取り組みです。

○「KURAおさかなファーム」設立(2021年11月)―中長期契約による全量買取の委託養殖など
漁業の持続可能な発展と魚の安定供給を図るため、くら寿司の子会社として設立。主な事業内容は、国際的基準を満たしたオーガニック水産物として日本で初めて認証取得した「オーガニックはまち」の生産と卸売、そして、人手不足と労働環境改善を目指した、AIやIoTを活用した「スマート養殖」への取り組みです。スマート養殖では、外部の生産者の方々へ養殖を委託し、同社が中長期契約で全量買い取りすることで、生産者の方々の収入安定化を図ります。これらを通じ、グループ内で生産から販売まで一気通貫の体制を構築し、安定した供給量確保とコスト管理を実現することで、お客様により高品質でリーズナブルなお寿司の提供を目指します。また、生産者の方々や漁協とも連携し、収益機会の提供と労働効率の改善を通じて、「若者の漁業就業」や「地方創生」への貢献にも取り組みます。

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【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202211029148-O13-F7xVvC8E

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