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ギリアド、HIV研究プログラムのリアルワールドと 長期試験データをHIV Glasgow 2022にて発表

2022.11.02 13:00

臨床データ、多剤耐性HIV陽性者に対する年2回投与の lenacapavirの持続的な有効性を強調

2022年11月2日
ギリアド・サイエンシズ株式会社

ギリアド、HIV研究プログラムのリアルワールドと 長期試験データをHIV Glasgow 2022にて発表

-観察研究であるBICSTaR試験の新たな臨床アウトカム、ビクタルビを投与されたHIV陽性者における実臨床での一貫した有効性プロファイルを示す-

-長期試験における切り替えデータからビクタルビの 確固たる持続的有効性プロファイルを確認-

-臨床データ、多剤耐性HIV陽性者に対する年2回投与の lenacapavirの持続的な有効性を強調-

 

ギリアド・サイエンシズ(本社:米カリフォルニア州フォスターシティ、ナスダック:GILD、以下「ギリアド」)は10月18日、スコットランドのグラスゴーで開催される(バーチャル開催は2022年10月23日~26日)第30回国際HIV感染症薬物療法会議(HIV Glasgow 2022)にて、HIV研究開発プログラムで得られた新たなデータを提供することを発表しました。ギリアドは、継続的な科学的発見に対する革新的なアプローチを反映したHIV治療領域における現在と今後のパイプラインに関する新たな展開を裏付けるデータや、継続中の治療開発プログラムにおける最新の研究について発表する予定です。

 

ギリアドのHIV臨床開発部バイスプレジデントのジャレッド・バーテン(Jared Baeten, MD, PhD)は次のように述べています。「さまざまなHIV陽性者やコミュニティの変化し続けるニーズに応える、HIV陽性者を中心に置いた選択肢の発見や開発には、継続的な科学的イノベーションと包括的なアプローチが極めて重要です。HIV Glasgowで発表されるデータは、当社の研究開発プログラムにおける最新の進捗状況を反映したものであり、HIV研究に変革をもたらすイノベーションを推進する、というギリアドの取り組みを強調するものです。私たちの目標は、より広いHIVコミュニティとともに、世界中の全ての人々のためにHIV蔓延に終止符を打つことです。この重要な目標に向けて取り組みを進めている中、今年スコットランドで開催される会議で参加者の方々と直接お会いし、科学界とこれらのデータを共有できることをうれしく思います」

 

HIV研究に変革をもたらすイノベーションの推進

ギリアドは、さまざまなHIV陽性者を対象に1日1回1錠レジメンの安全性、有効性、耐性プロファイルを評価した、ビクタルビ(R)(ビクテグラビル50 mg/エムトリシタビン200 mg/テノホビルアラフェナミド25 mg錠、B/F/TAF)に関する新しいデータを発表する予定です。併存疾患を有する、未治療または治療歴のあるHIV陽性者を対象にビクタルビの有効性、安全性、忍容性を評価する、リアルワールドの国際共同観察研究であるBICSTaR試験の最新所見を紹介します。HIV陽性者の平均年齢が上がるにつれて、HIV陽性者が生涯発症する可能性のある併存疾患の評価や管理がHIVの臨床治療において大きな役割を果たします。今回得られた最新所見は、協調的でHIV陽性者を中心としたHIV治療の将来と、長期治療におけるビクタルビの役割に役立つと考えられています。

 

ギリアドは、2つの第III相試験(1489試験と1490試験)から得た長期的な安全性および有効性に関するデータも発表する予定です。これらの試験では、ドルテグラビルベースのレジメンを用いた144週間の初期治療後にビクタルビによる治療に切り替えた成人のHIV陽性者の転帰を評価しました。これまで発表された48週時の主要評価項目の結果に続き、HIV Glasgow 2022では、最長で240週目までの非盲検継続投与期の結果が発表されます。これらのデータは、DTGを含むレジメンから切り替えた場合のビクタルビの安全性および有効性に関する長期的なエビデンスとなります。レジメン切り替え後の長期臨床転帰は、現代の抗レトロウイルス療法において不足しています。

 

ギリアドはさらに、長時間作用型のHIV治療戦略に関する新たな所見を提供する予定です。そのデータには、HIV-1 RNAの高値、CD4+ T細胞の低値、最適化した併用投与レジメンの一部または全ての実薬に対する薬剤耐性など、ベースライン時の転帰不良で、多くの治療歴を有するHIV陽性者を対象として、lenacapavirを評価する進行中の第III相CAPELLA試験のサブグループ解析結果が含まれています。

 

発表の概要

HIV Glasgow 2022で受理された抄録には以下が含まれます:

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M106647/202211019112/_prw_PT1fl_3kX8sSTp.png

 

全ての抄録一覧など、HIV Glasgow 2022でのギリアドの発表に関する詳細については、こちらをご覧ください:https://www.hivglasgow.org/scientific-programme-2022

枠組み警告を含むビクタルビ(R)の米国での適応や重要な安全性情報については、以下をご参照ください。

治療失敗歴がある、またはビクタルビの成分に対し既知の耐性を有する者におけるビクタルビの使用については現在試験中であり、このような使用におけるビクタルビの安全性および有効性は確立されていません。

lenacapavirは、ファースト・イン・クラスの長時間作用型HIVカプシド阻害剤で、他の抗レトロウイルス薬との併用により、抗レトロウイルスレジメンでウイルス抑制効果が得られない多剤耐性HIV陽性者に対するHIV治療薬として、EUと英国で承認されています。lenacapavirは、単剤でも併用でも、また適応を問わず、EUまたは英国以外のいずれの国の規制当局からも承認されていません。欧州における製造販売承認はEUの全加盟国である27カ国に加え、ノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタインに適用されます。

用量や投与方法、特別な警告、薬物相互作用、副作用など、lenacapavirに関する重要な安全性情報については、欧州医薬品庁(EMA)のウェブサイト(www.ema.europa.eu)に掲載されているlenacapavirの製品概要(SmPC)をご覧ください。

HIVまたはAIDSを治癒する方法は現在のところ存在しません。

 

米国でのビクタルビの適応症

ビクタルビの適応は、抗レトロウイルス薬による治療歴のない成人患者および体重14 kg 以上の小児患者の場合、ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)感染治療、または治療失敗歴がなく、ビクタルビの個々の成分に対する耐性に既知の変異がない安定した抗レトロウイルス療法によりウイルス学的に抑制された患者さん(HIV-1 RNA量が50 copies/mL未満)における現在の抗レトロウイルス療法に代わる治療となります。

 

米国におけるビクタルビに関する重要な安全性情報

枠組み警告:投与後のB型肝炎の急性増悪

・B型肝炎の重度の急性増悪は、HIV-1とHBVに同時感染し、エムトリシタビン(FTC)および/またはフマル酸テノホビルジソプロキシル(TDF)を含む製品を中止した患者で報告されており、ビクタルビの投与中止に伴い生じる可能性があります。HIV-1とHBVに同時感染し、ビクタルビの投与を中止した患者では、少なくとも数カ月間、臨床と検査の両面で経過観察し、肝機能を注意深くモニタリングしてください。該当する場合、B型肝炎治療が必要になる可能性があります。

 

禁忌

・併用投与:ビクタルビをドフェチリドまたはリファンピンと併用しないでください。

 

警告および注意

・薬物相互作用:「禁忌」および「薬物相互作用」の項をご参照ください。ビクタルビの投与前と投与中に薬物相互作用が生じる可能性を考慮し、副作用をモニタリングします。

・発現までの期間が変わりやすい自己免疫疾患の発現を含む免疫再構築症候群が報告されています。

・腎機能障害の新規発現または悪化:急性腎不全、近位腎尿細管症(PRT)、ファンコニ症候群などの腎機能障害に関する市販後症例が、テノホビルアラフェナミド(TAF)含有製品で報告されています。推定クレアチニンクリアランス(CrCl)30 mL/分未満の場合、ビクタルビの投与を開始しないでください。ただし、慢性血液透析を受けてウイルス学的に抑制された15 mL/分未満の成人を除きます。腎機能障害のある患者および/または腎毒性物質(NSAIDなど)を服用している患者においては、腎関連の副作用リスクが高まります。臨床的に重大な腎機能低下またはファンコニ症候群のエビデンスが出ている場合、ビクタルビの投与を中止します。

腎モニタリング:ビクタルビの投与開始前/投与開始時/投与中には、臨床的に適切となるよう、全ての患者で血清クレアチニン、CrCl、尿糖、および尿蛋白を評価します。慢性腎臓病の患者では、血清リンを評価します。

・乳酸アシドーシスおよび脂肪症を伴う重度の肝腫大:FTCとTDFなどのヌクレオシド類似体使用による死亡症例が報告されています。乳酸アシドーシスまたは顕著な肝毒性を示唆する臨床所見や検査所見が発生した場合には、ビクタルビの投与を中止します。この所見には、顕著なトランスアミナーゼ上昇がない中での肝腫大および脂肪症があります。

 

副作用

・144週までの臨床試験で最もよくみられた副作用(全てのグレードで5%以上)は、下痢(6%)、悪心(6%)および頭痛(5%)でした。

 

薬物相互作用

・処方情報:禁忌、警告、および臨床コメントを含む潜在的に重要な薬物相互作用の詳細については、ビクタルビの全処方情報をご参照ください。

・酵素/トランスポーター:P-gpを誘導する、またはCYP3AとUGT1A1の両方を誘導する薬剤は、ビクタルビの成分濃度を大幅に低下させる可能性があります。P-gpとBCRPを阻害する薬剤、またはCYP3AとUGT1A1の両方を阻害する薬剤は、ビクタルビの成分濃度を大幅に上昇させる可能性があります。ビクタルビは、OCT2またはMATE1を基質とする薬剤の濃度を上昇させる可能性があります。

・腎機能に影響を与える薬剤:腎機能を低下させる薬剤または能動的尿細管分泌で競合する薬剤とビクタルビとの併用は、FTCとテノホビルの濃度および副作用リスクを高める可能性があります。

 

用法および用量

・投与量:成人および体重25 kg以上の小児の場合:50 mgのビクテグラビル(BIC)、200 mgのエムトリシタビン(FTC)および25 mgのテノホビルアラフェナミド(TAF)を含む1錠を食事の有無にかかわらず1日1回服用します。体重14 kg以上25 kg未満の小児の場合:30 mgのBIC、120 mgのFTCおよび15 mgのTAFを含む1錠を食事の有無にかかわらず1日1回服用します。錠剤を丸ごと飲み込めない小児については、錠剤の全ての部分が約10分以内に摂取される限り、錠剤を分割して各部分を別々に服用することができます。

・腎機能障害:体重25 kg以上の場合、CrClが15 mL/分以上30 mL/分未満の患者、15 mL/分未満で慢性血液透析を受けていない患者、または15 mL/分未満で慢性血液透析を受けており抗レトロウイルス治療歴のない患者には投与を推奨しません。体重14 kg以上25 kg未満の場合、CrClが30 mL/分未満の患者には投与を推奨しません。

・肝機能障害:重度の肝機能障害のある患者には投与を推奨しません。

・投与開始前/投与開始時:HBV感染の検査を行います。

・投与開始前/投与開始時/投与中:臨床的に適切となるよう、全ての患者で血清クレアチニン、CrCl、尿糖、尿蛋白を評価します。慢性腎臓病の患者では、血清リンを評価します。

 

妊婦および授乳婦への投与

・妊婦:妊娠中におけるビクタルビの使用に関するヒトを対象としたデータが不足しています。別のインテグラーゼ阻害剤であるドルテグラビルは、神経管欠損に関連しています。妊娠中および受胎中にビクタルビを使用することのベネフィットとリスクについて話し合ってください。抗レトロウイルス妊婦レジストリ(Antiretroviral Pregnancy Registry、APR)は確立されています。APRから入手できたFTCに関するデータは、先天性欠損症の割合について米国の準拠集団との差はないことを示しています。

・授乳婦:HIV-1に感染した女性はHIV-1を伝播する可能性があるため、授乳をしないように指示してください。

 

ビクタルビについて

ビクタルビは、3種類の強力な薬剤の組み合わせで、インテグラーゼ阻害剤(INSTI)をベースとした1日1回1錠レジメン(STR)においては、3成分を含有する最小のHIV製剤です。また食事の有無にかかわらず服薬でき、薬物相互作用の可能性が低く、耐性へのバリアが高い薬剤です。ビクタルビは、ブースターを必要としない新しいINSTIのビクテグラビルとデシコビ®(エムトリシタビン200 mg/テノホビルアラフェナミド25 mg錠、F/TAF)をバックボーンとする配合剤です。ビクタルビは完全なSTRですので、他のHIV-1薬と併用しないようにしてください。

 

lenacapavirについて

lenacapavirは、ファースト・イン・クラスの長時間作用型HIVカプシド阻害剤で、他の抗レトロウイルス薬との併用により、多くの治療歴を有する多剤耐性HIV感染者に対するHIV治療薬として、EUで承認されています。lenacapavirにみられる複数の過程における作用機序は、現在承認されている他の抗ウイルス薬のクラスとは明確に異なり、ウイルスに対する治療効果が得られなくなった多剤耐性HIV感染者に向けた長時間作用型の治療選択肢の開発に新たな道筋を作るよう開発されています。ほとんどの抗ウイルス薬はウイルス複製の1段階のみに作用するのに対し、lenacapavirは、HIVのライフサイクルにおける複数の段階を阻害するよう開発されており、現在ある薬剤クラスとの交差耐性は認められていません。lenacapavirは年2回投与による、唯一のHIV治療選択肢となります。

 

 

ギリアド・サイエンシズについて

ギリアド・サイエンシズは、全ての人々にとって、より健康な世界の実現を目指し、30年以上にわたり医療の革新を追求し、飛躍的な進歩を遂げてきたバイオ医薬品企業です。当社は、HIV、ウイルス性肝炎、がんなどの生命を脅かす疾患の予防と治療のため、革新的な医薬品の開発に取り組んでいます。

 

ギリアドは35年にわたり、HIV領域におけるリーディング・カンパニーとして、治療、予防、治癒研究の進歩を推進してきました。ギリアドの研究者たちは、HIV治療における最初のシングルレジメンや、HIV感染のリスクを減らすための初めての曝露前予防(PrEP)となる抗レトロウイルス薬、さらには年2回投与の初めての長時間作用型注射剤となるHIV治療薬など、12種類のHIV治療薬を開発してきました。このような医学研究の進歩によって、HIVは何百万人もの人々にとって予防可能な慢性疾患となりました。

 

世界中のHIV感染者の日々変化するニーズに対応するソリューションを提供するため、ギリアドは引き続き、科学的イノベーションに取り組んでいます。またパートナーシップと連携を通じて、教育の向上、医療へのアクセス拡大および障壁を取り除き、世界中の全ての人々のHIV感染の根絶を目指します。ギリアドは、「AIDSに関わる資金提供基金」(Funders Concerned About AIDS, FCAA)が発表した報告書において、HIV関連プログラムの慈善資金提供団体として第1位に認定されました。

 

ギリアドは、カリフォルニア州フォスターシティに本社を置き、世界35カ国以上で事業を展開しています。

 

将来予測に関する記述

本プレスリリースは、1995年の「米国証券訴訟改革法」に記載されている「将来予測に関する記述」に該当し、いくつかのリスク、不確実性などの要素を含む場合があります。これには、ギリアドが現在見込んでいるスケジュールで臨床試験を開始、進行、完了できる、または全くできない可能性、ビクタルビやlenacapavirに関するものを含め、現在進行中および追加の臨床試験で好ましくない結果が生じる可能性、HIV治療薬としてのlenacapavirに対して、その他の規制当局から遅滞なく承認が得られない、または全く得られないリスクを含め、規制当局への承認申請および関連する申請や承認のタイムラインに関連する不確実性、たとえ規制当局から承認を得たとしても、その使用に関して重大な制約が課されるリスク、EUや英国の医師がlenacapavirの処方にベネフィットがないと判断するリスク、および上述のいずれかの背景となる前提などがあります。これらのリスクや不確実性、およびその他のリスクについては、米国証券取引委員会に提出済の2022年6月30日を期末とするギリアド社四半期報告書(フォーム10-Q)で詳細に記載されています。これらのリスクや不確実性、およびその他の要因により、実際の結果が「将来予測に関する記述」と著しく異なるものとなる可能性があります。歴史的事実以外の全ての記述は「将来予測に関する記述」とみなされる可能性があります。このような「将来予測に関する記述」は、リスクや不確実性を伴うものであり、将来の業績を保証するものではなく、「将来予測に関する記述」に過度に依拠することのないようご注意ください。「将来予測に関する記述」は全て、ギリアドが現在入手できる情報に基づいており、ギリアドでは「将来予測に関する記述」を更新する義務を負うことはなく、更新する意向もありません。

 

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