Pharmingがレニオリシブの迅速審査向け販売承認申請を欧州医薬品庁(EMA)が有効と認めたと発表
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【ライデン(オランダ)2022年10月28日PR Newswire=共同通信JBN】
*欧州経済地域での販売承認は2023年上半期になる予定
Pharming Group N.V.(「Pharming」または「同社」)(EURONEXT Amsterdam: PHARM / Nasdaq: PHAR)は28日、同社の「レニオリシブ(leniolisib)」の販売承認申請(MAA)が、欧州医薬品庁(EMA)ヒト用医薬品委員会(https://www.ema.europa.eu/en/glossary/committee-medicinal-products-human-use )(CHMP(https://www.ema.europa.eu/en/glossary/chmp ))の迅速審査で科学的評価を行うにあたって有効と認められたと発表した。12歳以上の若者や成人を対象とした、希少な原発性免疫不全症である活性化ホスホイノシチド3-キナーゼデルタ(PI3Kデルタ)症候群(APDS)の治療薬である経口・選択的ホスホイノシチド3-キナーゼデルタ阻害治験薬であるレニオリシブの販売承認申請は、2022年10月上旬に提出されていた。
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Pharmingは2022年8月、レニオリシブのMAAについてEMA・CHMPでの迅速審査が認められたと発表。迅速審査は、審査期間が210日から150日に短縮される。EMAは、製品が公衆衛生および、特に治療法の革新の観点から利益が大きいと判断した場合、要請に応じてMAAの迅速審査を許可している。欧州経済地域におけるレニオリシブの販売承認は、2023年上半期になる予定。
本MAAは、2022年2月2日に発表されたレニオリシブの第II/III相試験の良好なデータを裏付けとしている。同試験は、APDS患者のリンパ節腫脹の縮小とナイーブB細胞の割合の増加という2つの主要評価項目を達成した。さらに、本研究の安全性データは、レニオリシブの被験者に対する忍容性が良好であることも示した。レニオリシブで治療されたAPDS患者の長期・非盲検・延長臨床試験のデータも、MAAの一部として提出された。
Pharming最高医療責任者のAnurag Relan医学博士(公衆衛生学修士)は「EMAが当社のMAAを迅速審査で評価するのは、Pharmingが、APDSを患う12歳以上の若者や成人を対象とする標的治療薬としてレニオリシブの開発に継続的に取り組んできたからだ。当社は、レニオリシブが現在、主症状の治療を支持療法に頼っているAPDS患者の満たされていないニーズを満たすことができると考えている。今回の審査は、医療提供者やその患者がレニオリシブを世界中で使えるようにするというPharmingの取り組みにおいて、重要な節目となる。薬事規制プロセス全体を通じ、EMAと必要な協力を行っていきたい」と語った。
▽活性化ホスホイノシチド3-キナーゼデルタ症候群(APDS)について
APDSは、100万人に約1-2人が罹患する、希少な原発性免疫不全症である。白血球の成熟を制御する2つの遺伝子PIK3CD、PIK3R1のいずれかの変異によって引き起こされる。これら遺伝子の変異は、PI3Kデルタ(ホスホイノシチド3-キナーゼデルタ)経路の過活動につながる(注1)(注2)。生理的免疫機能には、PI3Kデルタ経路でのバランスの取れたシグナル伝達が不可欠である。この経路が過活動状態になると、免疫細胞が成熟せず、適切に機能しなくなり、免疫不全や調節障害を引き起こす(注1)(注3)。APDSは、重篤な反復性副鼻腔・肺感染症、リンパ球増殖、自己免疫疾患、腸疾患などが特徴である(注4)(注5)。これらの症状は、他の原発性免疫不全症を含むさまざまな疾患と関連している可能性があるため、APDSの患者は誤診されることが多く、中央値で7年の診断遅れを経験している(注6)。APDSは進行性疾患のため、こうした遅れは、永久肺障害やリンパ腫など、時間の経過に伴う損傷の蓄積につながりかねない(注4-7)。この疾患を確定診断する唯一の方法は、遺伝子検査である。
▽レニオリシブについて
レニオリシブ(Leniolisib)は、クラスIA PI3Kの110kDa触媒サブユニットのデルタアイソフォームの低分子阻害剤である。PI3Kデルタは主に造血系細胞に発現、ホスファチジルイノシトール-4-5--三リン酸(PIP2)をホスファチジルイノシトール-3-4-5-三リン酸(PIP3)に変換しており、免疫系の正常な機能に欠かせない。レニオリシブは、PIP3の産生を阻害し、PIP3は(PDK1を介して)AKTを活性化し、増殖、分化、サイトカイン産生、細胞生存、血管形成、代謝など多くの細胞機能を制御する、重要な細胞内情報伝達物質として機能する。普遍的に発現するPI3Kアルファ、PI3Kベータと異なり、PI3Kデルタ、PI3Kガンマは主に造血器系の細胞に発現する。PI3Kデルタは、適応免疫系(B細胞と、程度は低いがT細胞)および自然免疫系(好中球、肥満細胞、マクロファージ)など数多くの細胞機能の調節で中心的役割を果たしており、PI3KデルタがAPDSなどの免疫疾患に対する有効かつ効果的な治療標的になる可能性を強く示唆している。レニオリシブはこれまで、健常な被験者を対象とした第1相ファースト・イン・ヒューマン試験とAPDS患者が対象の第II/III相登録可能試験の両方で忍容性は良好だった。
▽Pharming Group N.V.(ファーミング・グループ)について
Pharming Group N.V.(EURONEXT Amsterdam: PHARM/Nasdaq: PHAR)は、希少疾患、衰弱性疾患、生命を脅かす疾患にかかった患者の生活を変えることに注力しているグローバルなバイオ医薬品企業である。Pharmingは、開発初期から後期段階にある低分子化合物、バイオ医薬品、遺伝子治療薬などのタンパク質補充療法や精密医療の革新的ポートフォリオを開発、商品化している。Pharmingは、オランダのライデンに本社を置き、世界中に配置した従業員が北米、欧州、中東、アフリカ、アジア太平洋の30を超える市場で患者にサービスを提供している。
詳細については、www.pharming.com を参照。
内部情報
本プレスリリースは、EU市場濫用規制第7条1項の意味するところの内部情報に該当する、または該当する可能性のある情報の開示に関連するものである。
参考文献
(注1)Lucas CL, et al. Nat Immunol. 2014;15:88-97.
(注2)Elkaim E, et al. J Allergy Clin Immunol. 2016;138(1):210-218.
(注3)Nunes-Santos C, Uzel G, Rosenzweig SD. J Allergy Clin Immunol. 2019;143(5):1676-1687.
(注4)Coulter TI, et al. J Allergy Clin Immunol. 2017;139(2):597-606.
(注5)Maccari ME, et al. Front Immunol. 2018;9:543.
(注6)Jamee M, et al. Clin Rev Allergy Immunol. 2019;May 21.
(注7)Condliffe AM, Chandra A. Front Immunol. 2018;9:338.
▽問い合わせ先
Pharming Group, Leiden, The Netherlands
Heather Robertson, Investor Relations & Corporate Communications Manager
T: +31 71 524 7400
E: investor@pharming.com
FTI Consulting, London, UK
Victoria Foster Mitchell/Alex Shaw/Amy Byrne
T: +44 203 727 1000
LifeSpring Life Sciences Communication, Amsterdam, The Netherlands
Leon Melens
T: +31 6 53 81 64 27
E: pharming@lifespring.nl
US PR
Ethan Metelenis
T: +1 (917) 882 9038
E: Ethan.Metelenis@precisionvh.com
EU PR
Dan Caley
T: +44 (0) 787 546 8942
E: Dan.caley@aprilsix.com
ソース:Pharming Group N.V.