NovavaxのプロトタイプCOVID-19ワクチンのデータは同種、異種ブースト接種への対応と変異株に対する有効性を示唆
AsiaNet 98247 (2512)
【ゲイザースバーグ(米メリーランド州)2022年10月12日PR Newswire=共同通信JBN】
*NovavaxのプロトタイプCOVID-19ワクチンの同種ブースト接種は、オミクロンBA.1、BA.2、BA.5に対して強力な抗体価を誘発
*307試験(ロットの均一性)は主要評価項目を達成し、3つのワクチンロットが同等の免疫反応を誘発、製造プロセスの均一性を実証
*1次接種およびブースト接種後、従来の予防関連レベルに匹敵する持続的免疫原性反応が観察された
重篤な感染症に対する次世代ワクチンの開発と商品化を専門とするバイオテクノロジー企業Novavax, Inc.(Nasdaq:NVAX)は12日、World Vaccine Congress Europe 2022(ワールド・ワクチン・コングレス欧州2022)で、第3相試験PREVENT-19および307試験(ロットの均一性)のデータを発表した。18歳以上の成人と12-17歳の若者の両方を対象としたPREVENT-19のデータでは、NovavaxのプロトタイプCOVID-19ワクチン(NVX-CoV2373)が事前に設定した免疫学的評価項目を達成したことが示された。307試験(ロットの均一性)では主要評価項目を達成、異種ブースターとして試験したNovavaxのCOVID-19ワクチンの3ロットが、18-49歳のワクチン接種歴のある成人に対して均一な免疫反応を誘発することが示された。
Novavaxの研究開発責任者、Gregory M. Glenn医学博士は「今回のデータで、過去のワクチン接種歴にかかわらず、NovavaxのCOVID-19ワクチンにはブースターとして一貫した免疫原性と安全性プロファイルがあることがあらためて実証された」「今回のデータは、当社のワクチンがオミクロンのような変異株に対しても有効である可能性をいち早く示唆するものだ。NovavaxのCOVID-19ワクチンがBA.4/5を含む変異株に対する効果的なブースターになる可能性をさらに探究する試験が進行中で、今後そうしたデータも紹介していきたい」と語った。
成人、若者に対する同種ブースター試験「PREVENT-19 」
PREVENT-19試験では、1次接種から約8カ月または11カ月が経過した18歳以上の成人参加者に1回の同種ブースター接種が行われた。ブースター接種後、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2型(SARS-CoV-2)抗スパイク(抗S)免疫グロブリンG(IgG;抗体の一種)レベルはブースター接種前に比べて有意に上昇し、最近のUSG試験におけるワクチン効果95%と相関性のあるレベル以上に上がった。プロトタイプ株に対する中和抗体も、ブースター接種以前の8カ月または11カ月前のレベルの34-27倍に増加した。また、オミクロン変異株BA.1、BA.2、BA.5に対するIgGおよびヒトアンジオテンシン変換酵素2(hACE2)受容体阻害抗体のレベルもブースター接種により上昇し、レベルも第3相有効性試験で認められたのと同等だった。
12-17歳の若者を対象にブースター接種を評価したPREVENT-19の小児拡大試験では、1回の同種ブースター接種で抗S IgG抗体、hACE2受容体阻害抗体、中和抗体反応が評価された。ブースター接種後の中和抗体価は1次接種後の2.7倍になり、オミクロンBA.1、BA.2、BA.5に対する抗体も有意な増加が観察された。
成人、若者のいずれでも,NovavaxのCOVID-19ワクチンの3回目接種によりSARS-CoV-2変異株とプロトタイプウイルス株との抗原距離が短縮、オミクロンなど現在流行している変異株に対するCOVID-19予防に有益であることが示唆された。さらに、成人、若者のいずれでもブースター接種の忍容性は良好で、反応原性はほとんどが軽度から中等度、持続時間も短かった。
成人に対する同種および異種ブースター試験「307試験(ロットの均一性)」
307試験(ロットの均一性)は主要評価項目を達成し、NovavaxのCOVID-19ワクチンの3つのロットが、18-49歳の成人に対して均一な免疫反応を誘発したことが示された。さらに、抗S IgG抗体価も、第3相試験PREVENT-19で高い有効性との相関性が確認された範囲内だった。ロット間の安全性も均一で、治療に起因する重篤な有害事象(AE)は認められなかった。こうした試験結果から、ワクチン製造プロセスの均一性が確認された。
さらに、異種ブースティング反応も、モデルナ、ファイザー、ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンを1次接種した参加者間で均一で、IgGレベルはPREVENT-19で観察されたレベルに近似していた。
▽PREVENT-19について
PREVENT-19(PRE-fusionタンパク質サブユニット・ワクチン有効性Novavax試験・COVID-19)は、米国とメキシコの119カ所で18歳以上の参加者2万9960人を対象に、Matrix-Mをアジュバント添加したNVX-CoV2373の有効性、安全性、および免疫原性を評価する2対1の無作為化・プラセボ対照・評価者盲検試験である。PREVENT-19の主要評価項目は、ベースラインで血清学的に陰性(SARS-CoV-2に対して)の成人参加者において、2回目の投与後、少なくとも7日目以降に発症した、PCR確認済みのCOVID-19症状(軽度、中等度、あるいは重度)の最初の発生であった。統計的成功の基準には、95% CI >30%の下限が含まれていた。副次的評価項目は、PCR確認済みの中等度または重度のCOVID-19症状の予防だった。両評価項目とも、SARS-CoV-2への感染歴のないボランティアにおいて、2回目の試験ワクチン投与後、少なくとも7日目以降に評価された。本試験において、NVX-CoV2373は90.4%の全体的有効性を達成した。両試験とも、忍容性は概ね良好で、2回目の接種後に強力な抗体反応が誘発された。試験結果の全文は、The New England Journal of Medicine(https://c212.net/c/link/?t=0&l=en&o=3674737-1&h=1669937553&u=https%3A%2F%2Fc212.net%2Fc%2Flink%2F%3Ft%3D0%26l%3Den%26o%3D3650790-1%26h%3D2140323749%26u%3Dhttps%253A%252F%252Fwww.nejm.org%252Fdoi%252Ffull%252F10.1056%252FNEJMoa2116185%253Fquery%253Dfeatured_home%26a%3DNew%2BEngland%2BJournal%2Bof%2BMedicine&a=New+England+Journal+of+Medicine )に掲載された。
PREVENT-19の小児拡大試験は、米国内の73カ所で12-17歳の若年参加者2247人を対象に、Matrix-Mをアジュバント添加したNVX-CoV2373の安全性、有効性、効能をプラセボと比較評価する、2対1の無作為化・プラセボ対照・評価者盲検試験である。本小児試験で本ワクチンは、主要有効性評価項目(PREVENT-19の18-25歳の若年成人参加者と比較した中和抗体反応の非劣性)を達成し、懸念される変異株であるデルタ株が米国で流行の主流だった当時、全体で80%の有効性を示した。さらに、試験対象となった全変異株に対し、若年者の免疫反応は成人より約2-3倍高かった。
▽307試験(ロットの均一性)について
307試験(ロットの均一性)では、NovavaxのCOVID-19ワクチンまたはその他の承認済みまたは認可済みワクチンの1次接種を受けた18-49歳の成人約900人を対象に、Novavaxの3つの異なるロットのCOVID-19ワクチンを評価、少なくとも6カ月前に承認済みまたは認可済みCOVID-19ワクチンのブースター接種を受けた小集団でも、評価を行った。参加者は、NovavaxのCOVID-19ワクチンの単回接種でブースター接種された。免疫原性と安全性が評価され、1次接種で使用したワクチンをベースとするIgGレベルの比較も行われた。本試験は主要評価項目を達成し、試験したNovavaxのCOVID-19ワクチンの3つのロットは均一な免疫反応を誘発したことが示された。さらに、抗S IgG抗体価も、第3相試験PREVENT-19で高い有効性との相関性が確認された範囲内だった。ロット間の安全性も均一で、治療に起因する重篤なAEは認められなかった。こうした試験結果から、ワクチン製造プロセスの均一性が確認された。
▽NovavaxのCOVID-19ワクチン(NVX-CoV2373)について
NovavaxのCOVID-19ワクチン(NVX-CoV2373)は、COVID-19疾患を引き起こすウイルスSARS-CoV-2の最初のウイルス株の遺伝子配列から設計したタンパク質ベースのワクチンである。本ワクチンは、コロナウイルスのスパイク(S)タンパク質由来の抗原生成用のNovavax組換えナノ粒子技術を使って作成され、免疫反応を強化し、中和抗体の高レベル発現を促すため、Novavaxが特許取得済みのサポニンベースのMatrix-M(TM)をアジュバント添加している。NovavaxのCOVID-19ワクチンには精製したタンパク質抗原が含まれており、COVID-19を複製することも、引き起こすこともできない。
本ワクチンは、すぐ使用できる液体製剤で、10回の接種分を1バイアルとしてパッケージされている。接種方法は、0.5 mlのワクチン(抗原5マイクログラム、アジュバントMatrix-M 50マイクログラム)を21日間隔で2回筋肉注射する。本ワクチンはセ氏2-8度で保管されており、既存のワクチン供給、コールドチェーンのルートが使える。本ワクチンは、当局の推奨に従って使用すること。
Novavaxは、本ワクチンの製造、商品化、販売のため、世界中でパートナーシップを確立している。既に下りている認可は、生産量で世界最大のワクチンメーカー、インド血清研究所(Serum Institute of India)との製造パートナーシップを活用した。今後、Novavaxのグローバル・サプライチェーン内の他の製造施設のデータが追加提出される予定。
▽アジュバントMatrix-M(TM)について
Novavaxの特許取得済みのサポニンベースのアジュバントMatrix-Mは、抗原提示細胞の注射部位への侵入を促し、局所リンパ節内の抗原提示を増強、免疫反応を高めることにより、強力で忍容性の高い効果を発揮した。
▽Novavax(ノババックス)について
Novavax, Inc.(Nasdaq:NVAX)は、重篤な感染症を予防する革新的ワクチンの発見、開発、商品化を通じた地球規模での健康増進を掲げるバイオテクノロジー企業である。同社独自の組換え技術プラットフォームは、遺伝子工学のパワーとスピードを組み合わせ、緊急かつグローバルな健康ニーズに対応できるよう設計された、免疫原性の高いナノ粒子を効率的に生成する。NovavaxのCOVID-19ワクチンは、米食品医薬品局(FDA)、欧州委員会(EC)、世界保健機関(WHO)など世界中の複数の規制当局の認可を得ている。同ワクチンは現在、世界中の複数の規制当局により、若者向けやブースター接種用など、対象者や適応の拡大に向けた審査が行われている。COVID-19ワクチンに加え、Novavaxは現在、COVID19・インフルエンザ混合ワクチン候補についても第1/2相臨床試験で評価を行っており、4価インフルエンザ治験ワクチン候補、オミクロン株ベースのワクチン(NVX-CoV2515)、オミクロン株や原株ベースの2価ワクチンも評価中である。これらのワクチン候補も、免疫反応を増強し、中和抗体の高レベル発現を促すため、Novavax独自のサポニンベースのアジュバントMatrix-Mを添加している。
詳細については、www.novavax.com にアクセスし、LinkedIn(https://www.linkedin.com/company/novavax/ )で同社に連絡を。
▽問い合わせ先
投資家向け
Erika Schultz
+1 240-268-2022
ir@novavax.com
メディア向け
Ali Chartan または Giovanna Chandler
+1 202-709-5563
media@novavax.com
Logo - https://mma.prnewswire.com/media/1506866/Novavax_High_Res_Logo.jpg
ソース:Novavax, Inc.